JICA海外協力隊の世界日記

ベトナム便り

♯19ダナン生活のご紹介④~薬局編~

Xin chào mọi người!!!(皆さん、こんにちは!)

ベトナムの林です。

 前回に引き続きダナンでの生活の様子もお伝えしたいと思います。今回は薬局を紹介したいと思います!

【ベトナムの薬局】

ベトナムで暮らしていると本当に至る所に大小様々の「薬局(Nhà Thuốc)」を見ます。最初の頃は、日本から持参した薬もあったためお世話になることはないかな?と思いましたが、現在、私は持参した薬が切れてしまったため、薬局によくお世話になっています。

2024年3月時点で、ベトナム全国のチェーン薬局の数は3246軒に達し、2019年と比較すると、チェーンストアの数は約6倍に増加しているそうです。背景には、コロナ禍を経て、ベトナム人の健康意識が高まったことが理由と言われています。しかし、チェーン薬局は全体のわずか3〜5%にすぎず、個人薬局などの以前からあるスタイルはベトナム全国で60,000軒を超えているそうです。(2024年3月時点で日本は62828軒)

(上記写真:私の家の近くにある個人薬局の様子と処方された薬)

【薬局のあれこれ】

①欲しいものを欲しい分だけ、処方箋なく購入できる

ベトナムで便利なのは、錠剤やカプセル剤の場合、1箱全部買わなくても1錠から買うことができる点です。薬局で症状と○日分欲しいと伝えると、薬剤師さんが伝えた症状に合った薬を処方箋なく用意して、小分けにしたものを渡してくれます。私は、ベトナム語の練習のために音声で伝え、伝わらなかったり分からない時は、翻訳アプリを使用したり、日本で使用していた薬を写真で見せて、詳細を伝えたりしています。

②ベトナムの医療事情

日本では、保険証さえあれば、基本的に全国どこの病院でも予約なしに自由に診療を受けることができ 、治療費も病院間で大差なく安価であるのが一般的です。しかし、ベトナムでは、気軽に利用できる薬局とは対照的に、 病院のハードルはとても高いそうです。その原因は、 健康保険制度と医療機関の不便さにあります。

ベトナム人が加入する健康保険は、 かかりつけ病院を指定する制度になっています。全国に1,200ほどある公立病院から自由に選べますが、 指定できる病院は1つだけのため、通常は自宅や勤務先の近所を指定します。健康保険証には、指定した公立病院名が記されます。自己負担額は、指定病院で20%、指定外では70%と大きく違うため。よっぽど緊急事態の時以外、 行ける病院は事実上1つに限られてしまっています。

さらに、公立病院はいつでも混んでいて、 早朝に受付しても実際に診療されるのは午後 になります。半日くらい待つのは当たり前だそうです。医師の技術レベルは都市と地方で格差が生じており、地方病院の中には設備が万全ではない病院も見受けられるため、ベトナムでは医療施設や医師レベル全体の水準を上げることが課題となっています。

このように健康保険制度と医療機関が不便なことから、 軽い病気であれば病院より薬局に行って薬をもらって治すことが多いそうです。

(写真:ベトナムの大手薬局チェーン2つの外観)

いかがだったでしょうか?ベトナムの薬局をご紹介しましたが、決して安易に利用を推奨するものではありません。ベトナムにご旅行される際は、海外保険に加入して頂くことをお薦めします。しかし、急な発熱などの際に、日本でもメジャーな「冷却シート」、「スポーツドリンク」、「マスク」など身近なものも安価に購入できるため、万が一の時のために、ぜひ覚えておいて頂ければと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 Hn gp li nhé!!!(またお会いましょう!)

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