JICA海外協力隊の世界日記

ザンビア便り

毎週金曜日はクリーンキャンペーン

みなさん、こんにちは!

2024年度1次隊の干場 由香利です。

(私は首都から車で2時間半ほどのマザブカ区保健局で公衆衛生活動をしています。マザブカのタウンでは店や車が多く活気があり、人々は皆親切で挨拶を大切にする素敵な文化があります。女性もおしゃれで、髪を編み込み、カラフルなアフリカ布を素敵に着こなしています。)

 今日は私の住む町マザブカのクリーンキャンペーンを紹介します。毎週金曜日の朝は、Keep Zambia Clean Campaignがあり、8時半に役所の駐車場に迎えに来る車に乗って、その日の掃除場所に向かいます。参加者は町のお店や会社の社員さんや学生さんたちで10人程、役所の環境保健担当が計画的に実施しています。掃除用の一輪車、シャベル、熊手、草刈り用のカマと、マスク、手袋等も載せて、その日の行き先のローカルマーケットに向かいます。到着後、皆はマスク・手袋着用してお掃除開始。シャベルは集めたごみを一輪車に乗せるため、熊手は排水路のごみなどをすくうのに使います。


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地域住民で一緒に掃除する人もいれば、見ているだけの人もいます。きれいな所もあれば、ごみの不法投棄場所のようなところもあります。

外国人の私に興味津々の子供達が寄ってきて、一緒に掃除することもよくあります。ザンビアでは現在ごみの分別やリサイクルシステムがなく、すべて集められたごみは集積場に持っていくシステムですが、道には、ペットボトルやビニール袋、トウモロコシの皮、割れた瓶、金属のごみや使用済みおむつ等が捨てられていることもあります。

自分の家の前を毎朝箒で掃くなど、きれい好きのザンビア人ですが、一方で菓子袋やペットボトルを道路や草むらにポイ捨てする人も多いのが実情です。クリーンキャンペーンでは1~2時間くらい掃除して、ごみを巨大収集ボックスに集め、ごみ収集車が回収に来て私たちも迎えに来てくれた車に乗って町に帰ります。(役所の職員によると、ザンビアでも今後、徐々にリサイクルシステムを導入する動きがあるようです。)


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私は、迎えの車が来るまでの間を使って、「Littering story(ポイ捨て物語)」の紙芝居を地域の子供たちや大人に読み聞かせしています。


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原作はマラウイの環境隊員作成で、本人から許可をもらって使用しています。これが大好評!

ストーリーを簡単に紹介すると、子供が捨てたバナナの皮など食べ物のごみが、微生物に食べられて消えました。次に他の子がペットボトルなどのプラスチックを道に捨てました。微生物は食べてくれず、プラスチックは風化して小さくなってマイクロプラスチックになりました。鶏やヤギ、魚などがえさと間違えてマイクロプラスチックを食べ、肉や魚を食べた人間の体の中にマイクロプラスチックが溜まってしまうというお話。2分間と短くわかりやすい話で、私が現地語を交えて話すと、皆喜んでくれます。


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 生活地域には、放し飼いされた鶏や放牧されているヤギ、牛がたくさんいて、本当に道端のごみを食べているので、現実感があります。英語がわからない子供には、周りの人が現地語で説明してくれることもあります。私のつたない現地語の発音を皆がなおしてくれて、私も教わることがたくさんあります。皆で掃除をして、きれいになったマーケットで紙芝居の読み聞かせをする金曜日は、私の大好きな日です。


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