JICA海外協力隊の世界日記

ザンビア便り

#2 YOUTH HEALTH CARE 休校中のヘルスプログラム

YOUTH HEALTH CAREに関する前回の記事はこちら

#1 YOUTH HEALTH CARE 健康を楽しく身近に | ザンビア便り(ザンビア事務所) | JICA海外協力隊の世界日記

ザンビアの学校は日本よりも長期休暇が多く、その間、青少年たちは時間を持て余して不健康な生活に陥りがちです。そこで、1か月間の休暇にメリハリをつけ、楽しく学びにもつながるように、3回にわたるラーニングセッションを企画しました。これは、より多くの青少年にYouth Friendly Corner(YFCs)を知ってもらい、継続的に参加してもらうことも目的としています。


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第1回目のテーマは「性感染症」。クイズを交えながら、ザンビアで多く見られる性感染症の種類について学んだ後、感染症の広がりを理解するために水交換実験を行いました。

自分自身がセクシャルネットワークの一部であることを実感し、予防行動の重要性を体験してもらいました。最後には、青少年によるコンドームデモンストレーションも実施しました。


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第2回目のテーマは「下痢と衛生」。まず、数年前にザンビアで大流行したコレラに関する物語を視聴してもらいました。

その後、水を介して広がる病気について学び、数人に手洗い実験をしてもらい、洗い残しを可視化しました。

ザンビアでは主食のシマを手で握って食べるため、洗い残しのある手で実際にシマを握ってもらい黒くなったシマを見て、食べ物がどのように汚染されるかを体験しました。さらに、胡椒と石けんを用いた実験を通して、石けんの必要性についても学びました。


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第3回目のテーマは「生理と妊娠」。男女混合のグループに対し、パネルシアターを用いて生理のしくみを説明しました。

さらに、PMS(Premenstrual Syndrome月経前症候群)や生理痛の症状とその対処法、生理衛生についても学びました。その後、妊娠のしくみについても説明し、妊娠が「奇跡」であることを理解してもらいました。

続いて、青少年にとって大切な避妊の種類について学び、最後には折り紙の裏にそれぞれの人生計画を描いてもらいました。人生計画では、自分の年齢を基点に、学校卒業、進学、就職、貯金、結婚、妊娠、趣味、死までを考えてもらいました。

数人には計画を発表してもらい、最後はその折り紙でハートを折って自宅に持ち帰ってもらいました。


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長期休暇の最終週には、新学期に向けて体を動かし、リフレッシュできるサッカーイベントを企画しました。

ちょうど日本からザンビアの保健医療を学びに来ていた看護学生がいたため、一緒に参加してもらい、青少年と楽しく交流することができました。

さらに、第1回から第3回までのすべてのセッションに参加した青少年には、みんなの前で修了証を授与し、モチベーションの向上につなげました。


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今回は、普段とは異なるプログラムを開催し、日頃からYFCsに来ているメンバーだけでなく、新しい青少年も多く参加してくれました。

毎回のセッションには約30人程が参加し、13人の青少年が修了証を受け取ることができました。

修了証を受け取ることができなかった青少年からは、「次回は必ず全てのセッションに参加したい」との声が寄せられました。こうした意欲を受け、第二弾の実施も検討しています。


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