JICA海外協力隊の世界日記

ジンバブエ便り

ジンバブエの大学サッカーでつかんだ成果と現在地

こんにちは。2025年1次隊の井口です。

私はジンバブエの中央部にあるグウェルという街で活動しています。グウェルについての紹介は前回の記事をご覧いただけたら嬉しいです。

https://world-diary.jica.go.jp/JICA_Zimbabwe/life/post_21.php

現在、Midlands State UniversityMSU)のサッカーチームで、コーチ兼分析担当として日々チームづくりに携わっています。現在は事情があり、監督としてチームを率いる役割も担っています。

活動を始めて約8か月。4月上旬、イースター休暇中に開催された大学対抗スポーツ大会ZSA(日本でいうインカレのような大会)に出場し、私たちMSUは全国優勝を果たしました。

ただ、大会前の準備は決して順調ではありませんでした。大学休暇明け直前に監督が移籍し、アシスタントコーチも前所属先に戻る形での退団。さらに雨季の影響で練習中止やグラウンドの大部分が水たまりで使えない時期も続き、限られたスペースでのトレーニングを強いられました。

その中でも、プレシーズンマッチを重ねながら試合分析を行い、マッチレポートをスタッフ間で共有し、オーガナイズされたセットプレーの導入や整理を進め、限られた環境でできる準備を積み上げてきました。

大会では、グループリーグを1勝1分で突破。グループリーグ初戦では、いきなりお互いの大学に隊員がスタッフにいる日本人のダービーマッチが実現し、結果は引き分けでした。決勝トーナメントに入ってからは、準々決勝、準決勝、決勝とタイトな日程で、選手はとても疲労を感じていたと思いますが、勝ち上がるにつれてチームの盛り上がりが疲労を吹き飛ばしていました。

準々決勝の勝利後に、みんなで食べたアイスクリームが印象的で、準決勝前には「勝ったらまたアイスを食べよう」が合言葉になりました。試合前の円陣では、全員で「アーーイスクリムッ!、アーーイスクリムッ!」と野太い声で叫び、笑いながらも気持ちを一つにしてくれました。

準決勝では、相手が決めれば敗退というPKをゴールキーパーがセーブし、そこから流れを引き寄せて勝利。決勝でも最後までもつれる接戦を制し、優勝を掴み取りました。

振り返ってみると、決勝トーナメントの3試合は全て0-0PK戦での勝利ということで、渋く痺れる試合内容となりました。優勝できたことは選手に感謝してもしきれません。

また、優勝の瞬間も嬉しかったですが、私の中で最も印象に残っているのは翌朝です。選手たちが再び金メダルを首にかけて集合場所に現れ、何度も眺めたり、仲間同士で称え合ったり、写真を撮り合ったりしていました。純粋に喜ぶその姿を見て、優勝した瞬間よりも一夜明けた朝の光景の方が、感慨深く忘れられない瞬間となりました。

しかし、勝負の世界は待ってくれません。翌週には、すぐに大学サッカーを離れ、我々MSUが所属する国内2部リーグが開幕し、リーグ開幕戦の勝利のあと、現在はリーグ戦4連敗中となっています。優勝直後には祝福の声が多く届きましたが、結果が出なくなると、期待の大きさゆえの厳しい声も増えてきました。

それでも、チームマネージャーは「自分を信じろ、俺たちスタッフも提案を色々としてしまうが、今の監督はお前だ。信じたことをやれ。」と励ましてくれます。その言葉に支えられながら、現在、苦しいチーム状況ながらも前を向いてチーム練習に取り組み、チームの改善を行なっています。

最近では、これまで、練習の主導を私が、アシスタントを現地の学生コーチが務めていましたが、練習のオーガナイズと要点をこれまでどおり私が作成し、このトレーニングはここが大切だから、「それを伝え続けて」など各トレーニングのキーファクターをそのコーチに伝え、トレーニングの主導を彼が行い、その後ろでケアできない部分を、さらに私から彼に伝えて、彼から選手に伝えてもらうようにするなど、若干の役割変更をして、改善をしています。そうすることで、選手の成長だけでなく、指導者育成にも繋がればと考えています。

次の試合に向けて、毎日、一日一日のトレーニングを積み上げています。

11月末、シーズンが終わる頃に、スタッフ、コーチ、そして少年のように真っすぐな選手たちと笑って振り返れるよう、これからもチームの改善と強化に取り組んでいきます。

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