JICA海外協力隊の世界日記

エクアドルの水事情

エクアドルの水事情・・その3

日本は水道事業援助を様々な形で行っています。

JICAをはじめ、日本水道協会、大きな水道事業体である東京都、横浜市、札幌市、さいたま市、大阪府、大阪市、北九州市、名古屋市、広島市・・・等々が、アジア、アフリカ、中南米の各国の水道事業援助を様々な形で行っています。

エクアドルに来るにあたり各支援団体の資料を調べたり、エクアドルに来てからも、日本水道協会、大阪市水道局さんに頼んで資料を送って頂き、各水道事業体の支援国の水道事情を聞いたりもしました。

どの国も有収率、無収水率の低さは問題になっています。まぁ、日本でも大都市で送給水管が古いかったりすると無収水率は高いですが。

有収率は、100トンの水道水として給水し、どれくらい料金回収できているか、の、率です。無収率は100トンで、どのくらい回収できていないか、です。

欧米では有収率を使わず、無収水率を使うのが一般的です。

日本では、有収率は90%前後。

無くなっている水の内訳は火災時の消火使用水量であったり、定期的に水道タンクや水道管の洗浄、水道管工事した時、洗管もしますので、その水量だったり・・あとは漏水・盗水だったりします。

無収率は東京都4%・・キトは25%。

発展途上国の多くは40%ぐらい。50~60%の都市も多く、赤字経営になって、経営改善に古い管を直したい・・・でも、金が無い・・って状態になります。

無収水率を見る限り、キト市は決して悪くはありません。

ちなみにキト市の水道局で、日本では当たり前の洗管や管のエア抜き作業は、した事がありません。

断水の通知さえ・・あまり・・・ない。

広域で断水してると、断水中のニュースはあったりしますが、これからスルって、お知らせは無い。

まぁ、大規模な断水でも、お知らせはしないので、メーター交換やメーター検査も、割合いきなり止めます。お昼前だろうが関係ない。ま、水道が止まるのは、せいぜい10分少々ですが・・

でも、大型メーターだと、時間がかかります。普通は数時間、半日、まる一日止った事も。

ドッチかと言うと・・何かにつけて修理屋さんは、呼んでもナカナカ来てくれない・・

今度、何時来るか判んない・・から、来てくれたダケで、もう有難い・・

早くやって貰おう・・って感覚のような・・

スペイン語でmañana!・・と言いますが、このmañana、明日の意味もあれば、朝、近い将来・・の意味もあります。

何時の mañanaなんだか・・・聞くと、とっても不安です。

私もキトに住んでいて、ガスが出ないとか、ケーブルテレビが突然見れなくなるとか、電話が繫がらなくなるとか・・まま、あります。

その時は・・説明して、受け付けの人に事務処理してもらって、訳の判った人に来てもらって、直してもらう・・のに、実にヤキモキしなければなりません。

修理の日は仕事を休んで自宅待機しないといけません。予定の日は、ソレはソレで当てにならないので、今、アンタの家に来てるんだけどって電話・・・そんな時もあります。

一度帰っちゃたら、次が大変・・同じ事を、またヤラなアカン・・・ので・・・

みんな、同じ事、なんでしょう。

(最初の表は巣収率の都市間比較です。対策を行うと年に数%は向上します。また、同じ都市でも年によって数%悪くなったりもします。大体の比較の目安にはなります。次の写真は一枚目が少し古いタイプのメーターのカットモデル。上部には指針のユニットが付きます。二枚目は再生された大型メーター。)

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