JICA海外協力隊の世界日記

ブータン幸せの国へ行こう! ~ヒマラヤ2600m 天空の野菜づくり~

#13 松茸が安い

クズザンポーラ~

とても久しぶりの投稿…!!
実は報告書の提出に手間取っておりまして、更新が滞っておりました(言い訳です)。
自分でも信じられない筆不精っぷりですが、派遣期間も1年を切りましたしちゃんと投稿するように心に誓います!!

ということで、さっそく本題へ。

実はブータンでは松茸が良く取れて、日本への輸出もされているんです。
ゾンカ語でSangay Shamu(サンゲ・シャモ)と呼ばれ、その意味はなんと「ブッダ・キノコ」
さすがキノコの王様。ブッダの名前を貰うとは…!ちなみに「マツタケ」でも結構通じます。
サンゲ(ブッダ)と呼ばれるくらいなので、ブータンでさぞ大切にされているキノコなんだろうと思いきや、意外にもそこまで好んで食べられないようです。その理由は後ほど。

上の写真は同僚経由でお隣のHaa県から送って貰ったもの。これで約500g、お値段は700ニュルタム(日本円で約1200円)です。
現地ではもちろん高価な値段ですが、日本と比べるととても安い…!!

さっそく松茸ごはんにしました~。我ながら美味しくできたのでは!?
来年の今頃は帰国しているので、今シーズンが最後(涙)。一年後はきっと松茸ごはんを懐かしんでいるんだろうな…。

翌日はお弁当としてオフィスに持っていき、お昼に同僚とシェアしましたよ~。
珍しく好評で皆食べてくれました!私たちが作る和食、普段はあんまり食べてくれないのに…(この件についてはまた後日。笑)


さて、ブータンであまり松茸が好まれない理由についての考察です。
ブータンでキノコ料理といえば、シャモ・ダツィと呼ばれるキノコのチーズ煮が定番であり、香りの強い松茸はダツィとの相性があまり良くないからでは?と言われています。
ちなみにシャモ・ダツィは私が一番好きなブータン料理です!

↑シャモ・ダツィの写真(この時のキノコはヒラタケ)

松茸よりも好んで食べられるのが、Sisi Shamu(シシ・シャモ)と呼ばれるキノコです。その意味は「黄色キノコ」。日本ではアンズ茸という名前で呼ばれているそうです。

画像2.png

こちらも松茸に負けず劣らず高価なもので、写真のような一袋(400gほど)が600ニュルタムほどで売られています。私もシャモ・ダツィにはこちらのほうが合うことに完全同意です!癖がなく、歯ごたえがあってとても美味しいんです。

昨年、農場スタッフ4人と農場の周りの林にこのキノコを探しに行ったのですが、一時間以上探して皆で一握り程度しか見つけられませんでした。高価なことも納得です。

松茸の話に戻りますが、近年は日本での松茸人気がブータン人の間で知られるようになり、興味を持つ人が増えているそうです。
私の同僚にも自分で買って食べるスタッフもいますし、お寺やお坊さんへの供物として贈った話も聞きました。
しかしながら先日読んだ新聞記事には、松茸は地域の人にとって良い収入源となっているものの、ここ数年で収穫量が減少傾向にあると書かれていました。理由は様々考えられますが、過剰な採取や収穫後に土を戻さないことで菌床がダメージを受けているといったことが推測されるそうです。

ブータンの松茸市場に日本人として一役買っている身としては、申し訳ない思いや悲しい気持ちなど複雑な感情です。
資源を守るためのルールの整備や、たとえ高くなってしまっても適正な価格での販売など、今後、進展していくとに期待します。

長くなりましたので、この辺で。また次回!

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