2024/01/22 Mon
イベント 文化 生活
LOVO!
フィジーの伝統料理『Lovo(ロヴォ)』
地面に穴を掘り、温めた石で食材を加熱するため“earth oven”と呼ばれます。
お祝いの席や祝日、送別会やパーティー、家族が集まるタイミング、日常の週末など、あらゆるタイミングでお目にかかります。
昨年12月、職場の送別会兼クリスマスパーティーのために、ランチでLovoを準備するとのことだったので、お手伝いに行ってきました。
今回調理するのは
・鶏肉
・ダロ(里芋の一種)
・パルサミ(ダロの葉っぱとココナッツミルクのホイル包み焼き)
以上3つ。
これも地域ごとに特色があるらしく、上の3つは基本的なもの。
魚や豚肉を調理することもあります。
今回は職員のご自宅で準備するため、そちらへお邪魔しました。
本日のLovo講師、イフレイミさん。いつも笑顔で、気さくに接してくれます。
イフレイミさん宅に到着した時点で、すでに午前11:00。
ランチ13:00からだよなぁ、多分これ間に合わないよなぁ、なんてことを思いながらとりあえずお手伝い。
まずはパルサミの下準備。
ダロの葉っぱを切り落とし、大きい葉から小さい葉と順に重ねていきます。
子どもたちもたくさん教えてくれます。
子どもって本当に距離縮める天才だよね。
↑大きい葉から順々に重ねたもの。7枚で1セット。
その横ではearth ovenの準備。
地面に穴を掘り、薪をくべ、石を置き、火をつけます。
途中雨が降りましたがいつのまにか屋根も設置されています。
↑おそらくどこかから調達してきたであろう壊れた骨組み2個とトタン。
フィジアンの、何でも活用して何とかしちゃうこういうところが大好きです笑
次はココナッツ削り。
あまり得意ではなかったのですが、今までで一番うまく削れました!
達成感。楽しい。
↑心配そうに見守る同僚。こんな顔して見てたんだって、後から知りました笑
途中、ココナッツウォーターもいただきます。
ミネラル豊富、水分補給にもってこいです。
削り終わった果肉から、今度はココナッツミルクを絞ります。
絞る前に熱された石を投入!
ココナッツから香ばしい香りが漂います。
この香りを付けるために熱した石を入れるそう。
細かいところまでこだわっていて、意外と繊細な料理なんだなと思いました。
石を取り出したら、いよいよミルクを絞り始めます。
ココナッツを軽くもんで、布に包みます。
それを二人で力一杯絞っていきます。
それをひたすら繰り返すだけ。
ちなみに包んでいる布は、どなたかのタンクトップと靴下(笑)
厚さがちょうどいいそうです。
最初は薄いスカーフでトライするも…
即やぶれました笑
全部絞りきったら、ザルで濾し塩を少々加えます。
アルミホイルの上に、先ほど準備したダロの葉っぱをのせ、真ん中をすぼめてココナッツミルクを注ぎます。
真ん中と、サイドにも。
あとはミルクがこぼれないようにアルミホイルで包んで準備オッケー。
その横では鶏肉の準備が進められています。
今回は塩だけ揉み込んで、アルミホイルで包んで焼いていきます。
アルミホイルが無い時代は、バナナやココナッツなど植物の葉っぱで包んでいました。
もちろん今でもみなさん上手に包んだり編んだりします。
これがとても見事!
いつか教えてもらいたい。
さて、いよいよオーブンに入れていきます。
薪はあらかた燃えて、石も十分熱されています。
石の上に網をのせ、その上にバナナの茎、そして準備した鶏肉やパルサミ、皮をむいたダロを並べていきます。
その上にバナナやココナッツの葉っぱを被せ、さらにビニールシートなどで覆い、最後に土を被せます。
完全に熱が逃げないようにして、これで約1時間弱加熱します。
↑「前日もLovoしたよ~だから任せて~」と頼もしいフィジアンボーイズ。
残念ながら取り出す場面には立ち会えませんでしたが、一足お先に職場へ戻り、出来上がったものを待ちます。
やっと到着!!いい香りです。
食べやすくカットして、お皿に並べていきます。
鶏肉があっつい。でも素手でがんがんほぐしていきます。
ダロとパルサミも切って取り分けやすく。
きゅうりやレタス、パイナップル、レモン、トマトソース、美味しそうなケーキも準備されました。
そんなこんなで、やっと始まった送別会兼クリスマスパーティー。
本当ならランチの時間(13:00~)に行われるはずでしたが、開始したのは15:30。
まぁ、だよね、と思いつつ、だーれも焦らないフィジアンタイムが心地よい。
↑職場を離れるケサさん(左)。4年前もお世話になった方です。さみしいなぁ。
お手伝いしたLovoの味は格別でした。
美味しくできてよかった!!夕食分も持って帰りました。
またひとつ、フィジーの文化を学べた日でした。
楽しかった!!!
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