JICA海外協力隊の世界日記

KeikoののんびりDin Maro便り

お墓参り

私の初めてのフィジー派遣は2019年。

8ヶ月の活動後、COVID-19のパンデミックのため、一時帰国となりました。

初回派遣当時、公私ともにお世話になっていた同僚の旦那さんが亡くなったと聞いたのは、帰国後1年と少し経った時でした。

まだまだ若く働き盛りの年代で、知らせを聞いたときは信じられなかったです。

フィジーでは生活習慣病を原因とする心疾患が死亡原因第一位。

この方のように、若くして突然亡くなる方も多いです。

現地訓練中のホームステイを除けば、一番最初に家に招待してくれて、一番最初に「ここはあなたの家だから、いつでも来ていいからね」と言って下さった方。

もしまたフィジーに戻れたら、絶対にお墓参りに行こうと決めていました。

念願叶って、昨年の8月と12月、2回ほど訪れることができました。

12月はクリスマスということもあり、リースと、元同僚が生けたお花と、造花のブーケでお墓を彩ります。

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↑植物は庭から調達。とっても素敵な生け花でした。

私はこのCemetery(墓地)がとても好きです。

丘の上にあり、気持ちよい風が吹き抜けていきます。

2回とも早朝に訪れたのですが、鳥がさえずり、まだ柔らかい朝日が墓地全体を包んでくれます。

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「なんてpeacefulな場所なんだろう」

行く度にそう思います。

キリスト教は宗派や国にもよりますが、フィジーでは土葬が基本。

埋葬するにはスペースが必要ですが、広大な土地のせいか全く狭苦しくなく、みなさんのびのびと眠られているような、そんな印象です。

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色とりどりに飾られているお墓、立派な墓石があるお墓、家のように囲われているお墓、様々なお墓があります。

亡くなった方を偲んで、残された人たちが工夫を凝らすのでしょう。

私はキリスト教ではないけれども、残された人が故人を想うのは、宗教関係なく同じだなと感じます。

この世に絶対というものはないと思っていますが、唯一、生きとし生けるものが死を迎えることだけは絶対です。

でも肉体は滅んでも、その精神は確かに受け継がれていくのだろうと思います。

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お墓参りのあとは、元同僚の自宅にもどり、しばし休憩。というか二度寝。笑

その後、朝食兼モーニングティー。

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そしてまた寝る笑

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↑隣ではアンティがアイロンがけ。

↓外では洗濯。それを寝そべりながらぼーっと見つめる。

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大切な人を失っても、変わらず日々は過ぎていきます。

元同僚も「もちろん寂しいよ」と言いながら、働き、子どもたちを養い、粛々と自分のすることと向き合って生きています。

フィジーの方はいつも元気でニコニコしているイメージですが、その実、心の中で悲しみや寂しさがあふれることもあるのだと思います。

それでも日々前を向いて、笑顔を絶やさず進んでいくそんな姿が、私にはとても眩しく見えるのでした。

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