JICA海外協力隊の世界日記

Laugh&Health~サムサ、パフタ、ときどき医療~

○○スタンって危なくないの?

日本の、そして世界のみなさんこんにちは!

今日は私の任国ウズベキスタン共和国と私とウズベキスタンの出会いについて少し語りたいと思います。

ウズベキスタン共和国は旧ソビエト連邦の中の1国で、今年で独立してからちょうど25年を迎えます。
場所は北と西にカザフスタン、東がキルギスとタジキスタン、南にアフガニスタンとトルクメニスタンと国境を接し、
○○スタンの密集地帯の中の一つです。
というのも「スタン」というのは~の土地という意味なので、
ウズベキスタンは「ウズベク民族の土地」カザフスタンだったら「カザフ民族の土地」というようになります。
が、実際のところは民族ごとに国がわかれているわけではまったくなく、
ウズベキスタンではウズベク民族、タジク民族、カザフ民族、ロシア人、カラカルパク人、タタール人など多種多様な民族が一緒に暮らしています。
なのでウズベキスタンの公用語はウズベク語とロシア語ですが、母語は本当にさまざまで、
子どもでも2,3か国語を操る子がいたりして、ちょっとうらやましいです。

「○○スタンっていうと危なくないの?」
これはウズベキスタンで活動している協力隊員がほぼ100%される質問。
実際、ウズベキスタンの治安は驚くほどいいです。
もちろん、すりや万引きなどの軽犯罪はありますが、
世間的にイメージされる戦争やテロなどはなく、
観光で訪れる人も近年増えてきています。
なんといっても、ウズベキスタンはシルクロードの要衝だったため、
サマルカンド、ブハラ、ヒバなどの古都が多く、とても素敵な街並みが楽しめます。
私も先月、先輩隊員とサマルカンドへ行ってきました。
素敵なイスラム建築が点在する街は、まさに街全体が美術館!
美味しい地ビールもあるので、おすすめです。

ウズベキスタンでさらに特徴的なのが気候です。
ウズベキスタンは世界にたった2つしかない二重内陸国です。
海に囲まれた日本人にとっては聞きなれない言葉ですが、
二重内陸国とは国を2つ以上通り抜けないと海にたどり着けない国のことで、
世界には現在、ウズベキスタンとリヒテンシュタインしかありません。
なので、国土には砂漠も多く、空気もとっても乾燥しています。
日焼け止めと保湿クリームの消耗が激しいです。

さらにおもしろいのが、ウズベキスタンの中にはカラカルパクスタン共和国という自治国が存在しています。
私はウズベキスタンに渡航が決まるまでまったく聞いたこともありませんでした。
カラカルパクスタンは民族も言語もウズベキスタンとは異なります。
ぜひ、一度行ってみたいな~と思ってます。

わたしが、そんなウズベキスタンを任国として希望したのは、
国の魅力とは別に実はもう一つ理由があります。
わたしは協力隊として活動する以前、ドイツにあるドイツ国際平和村というNGOで看護師として働いていました。
この施設では紛争や貧困で母国で治療をすることができない子どもたちをドイツで治療しています。
そこで、ウズベキスタンの子どもたちと出会いました。
彼らの母国が今、どういう状態にあるのか、
自分の小さな活動がもしかしたら、親元を離れて長いことドイツで治療を受けなくてはならない子どもを減らせるんじゃないか、
と思いウズベキスタンで医療基盤を整える保健師という職を希望しました。
まだまだ、任期は始まったばかり。
活動は手探りですが、少しずつ進んでいけたらと思っています。


次回は少し時間はさかのぼりますが、ラマダーン体験についてお話ししたいと思います。

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