JICA海外協力隊の世界日記

ボリビアのカルテ~看護師と助産師の南米生活~

カルテXXⅥ 災害訓練!

こんにちは袖山です。

先日、サンタクルス県の災害訓練が行われました。

設定はサンタクルスのビルビル空港にて航空機の火災が発生。被災者がサンタクルス中の様々な病院に搬送されるというものでした。

私がいる病院には2人の重症者が来るという事前情報があり、数日前から受け入れるために2床空けるのにどうするかと会議が行われていました。(いつもICU(集中治療室)は満床で、救命救急に関しては廊下まで患者さんが溢れかえっています。)

ただ、私は心の中で、事前に何人来るかわかってベッドを空けて待っていたら何の訓練にもならないのではと少し疑問に思っていました。

私は今回、災害訓練に一緒に入るのではなく、チェック担当として記録をしたり、写真や動画を撮ることになりました。

そして当日、14時ごろから空港にて訓練が開始され、随時病院へ搬送されました。

空港スタッフに知人がおりリアルタイムで空港の様子を送ってきてくれたのですが、思っていたより本格的でびっくりしました。

また、搬送されてきた患者役の皆さんのペインティングもすごく本格的でリアルすぎました。

受け入れる病院スタッフの対応もダラダラとしたりすることなく迅速で本気でした。

リアルすぎて患者役の方の着ていた自前の服を全て裁断してしまったようで、患者役の方は帰る際着る服がなくなってしまうほど。「怒られると思ったけど、最後ありがとうって言って笑顔で帰ってくれたわ」とスタッフも冷や汗でした。

事前情報では2人と伝えられていた患者でしたが、最終的に5人搬送されてきて(しかも約2分毎)予想外の展開にその場の判断で対応することになり、結果効果的な訓練になったと思います。

しかも、リアルな救急車もその間に2台到着し、てんやわんやでした。

16時ごろに訓練終わりましたー!ってなった後、見た目血だらけの人たちが笑顔でスタスタ動いてるのは面白かったです。

翌日集まって振り返りをしましたが、もちろん課題はたくさん挙がりました。(それでこそ訓練をする意味があると私は思いました)

そしてこれを書いている1週間後、自然災害対策について会議をしたいので参加するように副院長からお声がかかりました。被災者受け入れのために不足しているものをリストにしたいので、意見が欲しいとのことでした。訓練がただのイベントで終わらず対策に繋がりそうでよかったです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

文責 袖山ともよ

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