JICA海外協力隊の世界日記

カメルーン男子の 今日の1ページ

アルファベットが変えた現地語

メイエガ!エゼカからでまちです。

この「メイエガ」というのは、「おはよう、こんにちは」という意味の、任地エゼカの現地語であるバサー語です。分かりやすいように音をもとにカタカナ表記しています。ちなみにこれをアルファベット表記にすると、”Mè yéga”となります。写真は、首都にあるフランス系列のスーパーで売っていたカメルーンオリジナルのエコバッグです。カメルーンの各地の現地語や公用語などがちりばめられています。

先日、CP(小学2年生)のバサー語の単元テストを一緒に受けてきました。日頃英語の授業中心で回っているため、バサー語の授業は受けたことがない私。先生が出した問題は、黒板にあるバサー語と、同じ意味をもつフランス語をつなげる、というものでした。

最初は「何が書いてあるんだ一体」と、頭の中が大混乱しました。しかし、子どもたちが先生と一緒に発音するのを聞いていると、「生活の中で聞いたことあるぞ」と気づきました。よく見ると、バサー語もフランス語同様に、アルファベット表記で書かれています。そのため何となく発音が分かります。近所のマダムたちの話していたバサー語の記憶を頼りに回答してみましたが、なかなか難しかったです。

ですが、ここで気になったことが。そもそも現地語はカメルーンという国が生まれる前、部族が起こった時から使われている言語です。一方、アルファベットは植民地時代に流入してきたもので、それ以前はおそらく使われていなかったはずです。例えばタイ語や韓国語、日本語など、アジア圏の国々のようにその土地で生まれた文字があれば、アルファベットに置き換える必要はなく、その文字を使うでしょう。しかし、カメルーンの現地語の実態はアルファベット表記で書かれ、学校でも使われています。

つまり、アルファベットに置き換えるようになったことで、現地語を音だけでなく、文字で記録し、視覚でも理解できるようになった、ということになります。昔はきっと音や対話のみで受け継がれてきただろう現地語。歴史ある現地の言葉は、アルファベットを用いることで、現代まで、そして今後にもより強固に遺すことができるようになるでしょう。

それでは、また次のページで。

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