JICA海外協力隊の世界日記

カメルーン男子の 今日の1ページ

エゼカの4ページ目:剣道との縁

Bonjour!エゼカからでまちです。

カメルーン人にとって、日本は遠い国であり、そもそも場所さえよく知らない人が多いです。しかし、実は日本の文化があちこちで息づいています。エゼカの子どもたちも、私と関わったことで日本のあいさつ「こんにちは」を覚え始めています。他に例を挙げてみると…

〇アニメ

 カメルーンのTV番組でも日本のアニメを放送しています。インターネットの普及により、アニメソングも大人気。ドラゴンボールや聖闘士星矢から、推しの子まで幅広く人気があります。日本に関するイベントが開かれるくらい人気です。

〇自動車

 トヨタ製自動車があちこちで走っています。タクシーはほとんどトヨタのヴィッツです。丈夫なところがカメルーン人の心を掴んでいます。

〇日本武道

 柔道をする人が多いです。他に合気道、空手、剣道などがあります。韓国のテコンドーや中国のカンフーをしている人もいます。

今回は私が最近関わった剣道との縁について紹介します。

私と剣道の縁

学生時代に体育程度で軽く触れたことしかない私でしたが、同じアフリカ大陸にあるモザンビークで剣道に再び出会いました。当時モザンビークに派遣されていたシニアの剣道隊員の方がおり、仲良くさせてもらっていました。また、首都で行われた日本祭にも参加させていただき、その際に剣道のデモンストレーションを見て、日本の武道を通して海外の人と関わることに淡い憧れをもちました。

そして前職の教員時代、縁があって剣道部の顧問を計6年担当しました。最初は素人でしたが、これまで関わってきた先生方や部員の生徒たちと一緒に練習を重ね、どうにか一通りの知識技能を得ることができました。

そして先日、ここカメルーンで行われた日本祭というイベントで、剣道をする団体に出会いました。声をかけるとすぐに受け入れてくれ、その日は飛び込みで試合のデモンストレーションに主審で参加しました。こうして不思議な縁でまた、私はアフリカと剣道の縁をもちました。

カメルーン人の剣道との関わり

先日、道場を訪問し、一緒に稽古をしました。聞くところによると、彼らの練習は動画やインターネットで探してきたものが中心だったそうです。しかし、基本打ちから発声まで、まるで日本人に習ったかのように正しく、基本に忠実で、驚きました。

さらに、他の武道と関連している内容(数字の読み方など)は、武道に親しむ仲間で一緒に学習しているそうです。道具は使い込まれており、手ぬぐいや垂ネームなどはありませんが、剣道ができるこの環境をとても大切にしていました。『足るを知る』とはこのことを指すのだろうと思います。

飛び入りでやってきた日本人を笑顔で受け入れ、話したことにはすべて「押忍」と返してくれる剣士たち。彼らは剣道を通して、カメルーンでは日頃体験できない新しい刺激や発見を楽しみながら稽古をしていました。私もこの心意気を見習いつつ、普段の学校での活動とはまた違う縁を大事にしていきたいです。

それでは、また次のページで。

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