2020/02/20 Thu
文化
【文化】⑳サゴパームの兄弟:中
今回は「サゴヤシのキノコ」について紹介します。
<キノコ栽培可能>
木部に多量の「デンプン」を保有するサゴヤシは、主食としても活用されるだけではなく、「キノコ栽培」も可能なようです。
ソロモン諸島国内のとある地域を調査しました。ここでは、伐採したサゴヤシの幹を残置させたまま、自然状態で腐朽させていくことで「フクロタケ」を栽培しています。
サゴヤシを活用したフクロタケ生産の事例は他国でも見られますが、当地域では各種ノウハウについてもよく存じている様子で、これまでの自家消費だけではなく更なる生産拡大の可能性も十分に秘めているように考えられました。
<詳しくは…>
日本のサゴヤシ学会が発行する学会誌「Sago Palm(Vol.27 No.1)」にて短報を寄稿させていただきましたので、こちらをご覧いただければと思います(2019年10月発行)。
「Peculiar Mushroom Cultivation on Sago Palms in Solomon Islands(ソロモン諸島におけるサゴヤシの独特なキノコ栽培)」と題して、意図的に腐朽させたサゴヤシの樹幹からフクロタケを栽培している本コミュニティでの事例を紹介しています。
ソロモン諸島におけるサゴヤシを利用したキノコの生産拡大だけではなく、キノコをはじめとする特用林産物への関心、さらには森林・林業分野における調査研究活動の機運醸成への一助となれば幸いです。
<写真の説明>
【写真①】フクロタケ栽培事例を調査する蝦名隊員
【写真②】ノウハウを紹介いただく様子
【写真③】フクロタケを採取する様子
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