2020/02/27 Thu
文化
【文化】㉗ソロモンにいったい何があるというんですか?:上
今回は「シェルマネー(貝貨)」について紹介します。
<カスタムマネー>
現在の通貨としては「ソロモンドル(SBD)」が流通していますが、かつては貝殻で作られたシェルマネー(貝貨)やイルカの歯などがカスタムマネーとして使用されていたようです。
また、私の任地ウェスタン州で聞いた別なエピソードも。昔からカツオやマグロなどが豊かな漁場より、漁船の乗組員からは新鮮な魚を、周辺の農村部の人からは野菜やイモ類、ビートルナッツなどの嗜好品を、それぞれ物々交換していた歴史があるとのことでした。お互いが有する資源を交換し合っていたのですね。
<貝殻のお金>
マライタ州ランガランガという地域を訪問しました。州都アウキからボート移動で約1時間南下したエリアに立地しています。
ここでは、今なお昔ながらの方法でシェルマネーを生産しており、国内のお土産品店などに流通しています。貝殻の採集、選別、破砕、穴あけ作業、研磨、仕上げ、など数々の工程をすべて手作業で行っています。
シェルマネーは原料となる貝殻の色によって販売金額が大きく異なり、「赤色」が高価格で「白色」は低価格だとか。貝殻の希少性や仕上がり、使用する貝殻の量によっても金額が変わってくるようです。
みなさんも素敵なシェルマネーをぜひ探してみてください。
<写真の説明>
マライタ州ランガランガ地域の取材時の様子
【写真①】製作された各種シェルマネー(ネックレスやブレスレットなど)
【写真②】貝殻の破砕、穴あけ作業などの工程
【写真③】研磨作業、最終仕上げ工程(とぎ石で磨く)
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