2019/03/04 Mon
生活
【生活】木と共に暮らす人々
<ごあいさつ>
Leana Hola!!(地域言語で「どうもありがとう~!!」)
今回は木材の加工品についてお話します。
<カヌー~交通手段として~>
森林率が78%にも達するソロモン諸島において、人々の暮らしと森林、林産物は今なお密接に関わりあっています。
通称「カヌーツリー」と呼ばれるマライヤという大木からは、一つのカヌーが手作業によって作られます。チェーンソーで裁断した後、手斧と鉈等で荒削りし、鉋をかけて綺麗に仕上げていく行程はまさに職人技です。
さて、カヌーを漕ぐことは簡単でしょうか?いえいえ、バランスを上手にとりながらカヌーを自在に操ることは意外と難しいのです。小さなころから乗りなれた子供たちを見ていると「さすがだなぁ~」と脱帽してしまいます。
<工芸品~観光対策として~>
伝統的な工芸品は、観光対策としても重要です。手先が器用なソロモン諸島の人々は、お面やお魚などの数多くの工芸品を製作しており、特に首都ホニアラでは頻繁に販売されているように見受けられます。
地元の森林から切り出された樹木で作った木工品(カービング)は、樹木の種類によっても色合いや肌触り、質感等が大きく異なることから、それぞれに個性があります。
旅行などで立ち寄った際には、ぜひ手に取っていただき、お土産品として購入されてはいかがでしょうか。
<芸術~文化として~>
2018年7月1日から10日にかけて、首都ホニアラにおいて「メラネシアンアートフェスティバル」が開催されました。当イベントはパプアニューギニア、フィジー、バヌアツ、ニューカレドニアを含むメラネシア地域全5か国の代表者が一堂に会する、4年に一度の芸術祭です。
ソロモン国立大学(SINU)の敷地内では、チェーンソーアートのデモンストレーションも行われ、各国の技術者達による妙技が披露されたほか、大洋州地域での森林・林業への関心を垣間見ることができました。
現在では日本でも数々のチェーンソーアート選手権が例年開催され、各地でチェーンソーアート作品を目にすることがありますが、途上国でもこのような光景を目にすることができたことは驚きであり、また嬉しくもありました。
<写真の説明>
【写真①】一本の丸太から手作業で作られるカヌー(任地ムンダ)
【写真②】工芸品を販売するショップ(首都ホニアラ)
【写真③】チェーンソーアートのデモンストレーション(SINU)
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