世界一暑い国の空から…

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遠藤 浩之
茨城県

タイプ/職種
青年海外協力隊
青少年活動
派遣国
アフリカ
ジブチ ジブチ市
一言メッセージ
茨城県の中学校英語科教諭。現職教員特別参加制度を利用して,世界一暑い国ジブチで活動中。地域開発センター(CDC)で青少年にスポーツ及び文化活動の場や機会を提供しています。

 

39.ジブチ隊員②小学校教育(ディキル市)

2019.04.21

こんにちは。2018年度1次隊,青少年活動隊員の遠藤浩之です。

今回は私以外のジブチ隊員を紹介する記事第2弾です。

3月に,溶接隊員1名が帰国し,4月にコミュニティ開発隊員が仲間入りしました。

よって,現在ジブチに派遣されている隊員数は変わらず11名です。

(実は次に帰国予定なのは,私です。早くも古株となってしまいました。)

さて,ジブチ隊員紹介第2弾はこちらの方を紹介します‼(もちろんご本人の許可をいただいて記載させていただいております。)

名前:山本純奈

隊次:2018年度1次隊

職種:小学校教育

配属先:ディキル州教育局

活動先:ディキル市内の小学校(ディキル1,デキィル2,ディキル2bis

今回も自分の活動先の休日を利用して,山本隊員の活動先にお邪魔してきました。

私は首都ジブチ市に住んでいますが,ディキル市はいわゆる地方都市。

首都からバスで3時間程,ときには4時間かかることがあります。

私が訪れたとき,山本隊員はディキル2と呼ばれる小学校で活動していました。

活動内容は主にディキル市の小学校における算数指導の改善及び教員の指導力向上です。

見学を通して私が感じたことを3点紹介します。

①同僚との協働授業

まさにティームティーチング。

授業のすべてを隊員がやってしまうのでもなく,すべてをジブチ人の先生がやってしまうのでもない。

適宜役割を分担しながら算数の授業を展開していました。

山本隊員が帰国後はもちろん,ジブチ人の先生は一人で授業を行わないといけません。

しかし,現段階では隊員が実践を示しながらも,ジブチ人が授業を行う機会を奪わないことで,隊員が助言をしやすく,そしてジブチ人が隊員の助言を受け入れやすいという関係が築かれていたように思います。

隊員が前に出過ぎず,後ろに下がり過ぎず。

私も難しいと感じているところですが,山本隊員はその適度な距離感をもって活動を進めていました。

隊員が前に出過ぎるとジブチ人が隊員に任せっきりになってしまったり,逆に後ろに下がり過ぎるとジブチ人に助言・支援・協力ができなくなってしまったりします。

素晴らしい協働授業でした。

②同僚を巻き込む姿勢

授業の開始前には授業のめあてや発問の確認。

授業の終了後には簡単なアンケートで授業の振り返り。

山本隊員は短い時間でしっかりジブチ人の先生と話合いをしていました。

私の活動先(CDC:地域開発センター)もそうですが,ジブチでは準備や振り返りよりも,いかに本番を楽しめるか,充実させるかということに重きを置いているように感じます。

日本人的な感覚なのかもしれませんが,準備や反省はやはり大事だと思います。

準備するからこそ充実したものが仕上がるし,反省するから次回はさらによりよいものを作り上げることができるからです。

休み時間なども忙しそうにしているジブチ人の先生。

それを踏まえて,簡単にできるアンケートなどを用意して授業について話し合う時間を設けている山本隊員。

相手を配慮した上での協働体制の構築。

現状を踏まえてどうしたら同僚を巻き込めるかを考えていました。

とても参考になります。

③地域住民への溶け込み具合

地方ということもあってか,山本隊員は地域住民との心的距離が近いと感じました。

近所の子どもたち。

授業を行っているクラスの子どもたち。

本来の活動外で始めた日本語教室の生徒たち。

みんな山本隊員と話したい様子でした。

また,見学した授業でも,生徒と山本隊員のやりとりが非常に自然に行われていました。

語学力が高いというのももちろんありますが,地域に溶け込んでいるからこそだと思います。

ジブチ人の先生が前で話しているときと,山本隊員が前で話しているとき,何一つ遜色なかったです。

私だったらきっとたどたどしいフランス語のため,生徒も困惑した顔でこちらを見ていることでしょう。

日本人の先生が自然な形で違和感なく,ジブチの小学校や生徒に溶け込んでいる感じでした。

最後に,山本隊員が現在抱えている活動の難しさと今の想いについて語ってくれました。

「活動する中で一番難しいと感じることは「こんな風にしたらもっとよくなる」と私自身が思っていても,必ずしも現地の先生がそれをしたいとは思っていないというところです。

授業の改善につながると思って提案したことも,それが先生の仕事量を増やすことになるのであれば,それを受け入れてもらうのは難しい。

けれど,それを現地の先生と一緒にすることが私の仕事だという思いもあり,なかなか前に進まない毎日です。

先生の負担を増やすことなく,その上で子どもたちがもっと楽しく参加できるようなそんな授業。

それを作り上げるためのお手伝いを少しでもできればと思い,日々の活動に取り組んでいます。

(ジブチの学校の)今年度も残り1ヶ月となりました。

少しでも良い授業を作っていけるように,ジブチの先生と一緒に頑張ります。」

この日,私は山本隊員の住居で夕食をごちそうになりました。

料理も上手な山本隊員。この日はラム肉の炭火焼きをいただきました。

話をしていてお互い驚いたことは,活動で悩んでいること,現在つまずいているところが全くと言っていいほど同じだったのです。

私も活動先のCDCに様々な提案をしていますが,受け入れてくれることは決して多くはありません。

無理やり押し付けてもうまくいかないことは分かっている。

だからといってジブチ人のペースに合わせてばかりいると,何もできずに時間だけがどんどん過ぎていく。

これでいいのか。このままでいいのか。今日も何もできずに一日が終わってしまった。

気付けばジブチ派遣からすでに10か月が経過している。(山本隊員と私は同期隊員)

焦り,不安,もどかしさ,無力感,そして「私は一体何をしに遠いアフリカまで来たのだろう?」

そんな想いを抱えて,私はデキィルへ旅立ちました。

同期隊員の活動を見られてよかった。話せてよかった。悩みを共有できてよかった。

そう思いました。

現地に溶け込みながら,語学力向上を怠らず,現地人のペースも考えて,自分にできることを模索し,チャレンジする。

ジブチ隊員の奮闘する姿を目に焼き付けて,私はディキルを後にしました。

山本隊員,ありがとうございました。