この島、ポイ捨てやめるってよ(藤井隊員は帰国しました。)

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藤井 堯典
山口県

タイプ/職種
青年海外協力隊
環境教育
派遣国
大洋州
パラオ ペリリュー島
一言メッセージ
暑いです。かゆいです。お湯が恋しいです。それでもペリリュー島で頑張るって決めたこの2年間、必ずやかけがえのないモノにしてみせます!

 

ごみの分別、はじめました

2017.03.28

活動

日本の皆さんこんにちは。日本はまだ寒いですか?パラオは変わらず毎日30℃超えの猛暑です。パラオに来てちょうど1年。日本の四季は素晴らしいものだと実感しています。春は桜、夏は海。秋は紅葉に冬は、こたつ?季節ごとにそれぞれの楽しみ方があり、今思えば四季があるということは贅沢なことなのですね。早く桜の下で日本酒を飲みたい!

さて今回は、ここ数ヶ月間汗水涙垂らして準備してきた「Recycle Station Project」がついに形になりましたので報告したいと思います。

カッコイイ横文字を使っていますが、簡単に言えば「ゴミの分別場を作ってゴミを分別回収してリサイクルしよう」というプロジェクトです。ゴミの分別がそんなに大変なことなの?と思われるかもしれませんが、それはもう大変です。

まず、現在パラオで全住民を対象としたゴミの分別回収をしている州は一切ありません。一部学校や公的機関で分別をしているところはありますが、ほとんどの住民はすべてのゴミをまとめて捨てています。その長年の習慣を変えるわけですから、「分別場を作っても私はめんどうくさいから今まで通り全部まとめて捨てるわ」と公然と批判するおばさまもいます。日本だってルールに定められているにも関わらず分別をしない人がかなりの割合でいると思いますが、それを地元民でない外国人がふらっと街にやってきて、「さあゴミの分別をしましょう!」と言ってもなかなか形にならないですよね。

でも作りました。最初は協力してくれる人も多くはないかもしれませんが、やってみないことには何も始まりませんからね。それに現在ゴミの分別0%からスタートするわけで、マイナスには絶対なりませんから

途上国でのゴミの分別でよくある話が、「分別をしたところで結局行きつく先は一緒で最終処分場」というものです。これは分別後の回収システムやリサイクルシステムが構築されていないことが原因ですが、せっかく頑張って作った分別場そのものがゴミ化してしまわないように、「現在この国では何がリサイクル可能なのか?」ということをしっかりと調べることが必要です。その上で、今回のプロジェクトでは①プラスチック、②金属、③ガラスの3つを分別回収することにしました。

分別されたゴミはコロール州にあるリサイクルセンターに船&トラックで運び(無料)、プラスチックは油化装置を使いオイルに(一部台湾に輸出)、金属は台湾に輸出、ガラスは現在リサイクルセンターで事業化を目指しているガラス工房の原料にされます。特にガラスは「Belau Eco Glass」という工芸品に変わり(写真がそれ)、新たなパラオの特産品になる可能性を秘めた非常に面白い取り組みに使われるため、ぜひとも原料供給といった観点からも貢献したいものです。

そしてつい最近、初めてリサイクルゴミの回収を行いました。予想以上にすでに分別に協力してくれている人が多く、ゴミを漁りながら思わずにやけてしまいました。しかしまだまだ全員が協力してくれているとは到底言えず、さらにリサイクル不可のゴミも一緒に大量に捨てられていたので(特に観光客や他の島からの訪問者が多い港付近はひどかった)、今後はポスターを貼るなど少しずつ改良していかないといけないですね。

それでも1回の回収でゴミ袋10袋分にはなりましたし(およそ23週間分)、これが今まで全部最終処分場に捨てられていたことを考えると大いなる一歩だと思います。特に回収しているのはプラスチックと金属とガラスという長期間土に還らず自然環境に悪い影響を与えているゴミのため、そういった自然環境保護の観点でもこのプロジェクトの意義をもっと島民に理解してもらい、できるだけ早くゴミの分別を“習慣化”してもらえたらと思います。そしてこの取り組みがパラオ全土に広まり、いつの日か他の州にも波及していってくれると嬉しいのですが、まだまだ先のことになりそうですね。

あと1年。長いな~。でもあっという間に終わるんだろうな。

取りあえず、49日に島で行われる「天皇皇后両陛下ご訪問2周年記念式典」の準備でこれから大忙しになりそうです。それではまた!