JICA海外協力隊の世界日記

マテ茶とおしゃべりでとらんきーろ

20) 紙カルテから電子カルテになりました!

2023年12月末に配属先に電子カルテが導入されました。

私の配属先である家族保健ユニット(以下USFと略す)は全国各地域にあり、USFの規模を問わず、地域によってカルテは電子や紙と様々で、ここ数年は紙カルテから電子カルテへの移行期間のようです。私が配属された2022年6月時点で既に国勢調査はパソコン上で集計されていましたが、普段の診療で使用する患者カルテは紙を使用していました。

今年6月にパソコンの必要台数の確認があり、10月にパソコンが搬入され、12月末に配属先に技術者や衛生局の人たちによってセッティングされました。同僚たちも電子カルテの導入にドキドキです。電子カルテ導入の診療日の前日、同僚たちは電子カルテの使い方を確認したり、診察時患者登録に必要となる個人カードを必ず持ってくるよう住民に呼びかけたりして入念に準備をしていました。そして当日、診察を受けに来ていた患者に対し、医師や看護師から「今日から電子カルテが導入されます。まだ私たちも慣れていないので時間がかかり待たせることになると思いますがよろしくお願いします。」「待ってる間長いから、クッキーやビスケットを食べて待ってて良いからね」といった冗談も交えながら挨拶があり、いよいよ診察が始まりました。始めは、時間がかかりながらも順調に診察が進んでいましたが、急に天気が悪くなり強風と雨のせいで数秒の停電・復旧を繰り返し入力が進まなくなり、そして遂に完全に停電しました。最終的に普段の紙カルテを使用し診療を終えましたが、同僚たちは前日から気合い十分に頑張っていたのでタイミングの悪さに悲しくなりました。

パラグアイでは晴れだったとしても天気の移り変わりが激しく瞬間的に強風、大雨、雷と天気が崩れることが多くその度に1-2時間程度停電します。一晩中もしくは一日中停電するとこは稀だったとしても、その1-2時間の停電で仕事が滞ってしまうことは少なくありません。停電から電気が復旧する時に高圧電流が流れ、電化製品が壊れる恐れがあるため、天気が崩れ始めると停電する前から電化製品のコンセントの元栓を抜きます。(上記の理由から赴任してすぐにホストファミリーから家では普段から電化製品を使用した後の必要のないコンセントは抜くよう教わりました※湯沸かし器や電子レンジ、電気コンロなど)そのくらいみんな電気には普段から気を遣っているのです。
パラグアイで生活し始めて1年半、日常生活で停電しても今では驚くことはありません。しかし仕事となると別です。チカチカする電気に新品のパソコンが壊れないかヒヤヒヤし、同僚も私もすこーしだけイライラします。協力隊が派遣される世界の国の中ではパラグアイのライフラインは整っている方ですが、それでも停電は頻繁に起こります。

日本にいるとあまり気に留めないライフラインですが、気に留めずに生活できる凄さを実感します。また逆に、パラグアイでは停電が多い分、復旧作業をしてくれる人を頻繁に見かけるので、昼夜問わず働く人のありがたさも感じます。

様々なことを電子化することが便利なのか、ライフラインの状態によってはアナログの方が便利なのか、考え事はつきませんが、環境に合った物の使い方を考え、臨機応変に考え、行動を工夫していく必要があると思いました。

それではまた次回、Chao!

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