JICA海外協力隊の世界日記

チュニジア女性は逞しい!?

ズィトゥ・ズィトゥーン(オリーブオイル)

チュニジア、ってどこにあるのだっけ?北アフリカ?遠いね、イスラム教の国なんだね。
これは、チュニジアにボランティアに行く、と伝えた時の周りの人達の反応です。

すみません、今だから言います、私もこちらに来るまで、地中海に面した昔のカルタゴ、ハンニバルの国、という位で、チュニジアのことをほとんど何も知りませんでした。農業分野のコミュニティ開発隊員なのに、「チュニジアの特産物、ってなに???」「日本との関係は???」といった具合でした。

こちらに来て特産物はすぐ分かりました。チュニスからスースに向かう道、周りは、乾燥した赤黄色の土にオリーブ畑がずっと続きます。地中海に面するチュニジアは、南欧やトルコやエジプト、そして他のマグリブ諸国と並んで世界有数のオリーブオイル生産国。オリーブのことをズィトゥーンと言いますが、油のこともズィトゥ。つまり油、といえばオリーブ、ということですね。


余談ですが、愛知県では「赤だし=味噌汁」のようです。以前社食で「赤だし三種類揃いました、赤・白・ミックス」と表示されているのを見た時にはツボに入ってしまいました。

スースについたその日に農家さんを訪問し、オリーブオイルをご馳走いただきました。チュニジアのオリーブオイルは、サラッとしていてパンにつけて食べるとほっぺたが落ちるほどです(ちなみにパンもとても美味しいです)。

先日JICAの事務所でボランティア主催のバザーに混ぜてもらって、搾油したばかりのオリーブ油を農家さんから仕入れ、展示販売を行いました。購入してくださった方からも、そのままでとても美味しい、と追加の要望をいただいたりしました。

日本では、オリーブオイルと言えば「イタリア産」か「スペイン産」。私も日本で料理によくオリーブオイルを使っていましたが、チュニジアのオリーブオイルのことは全く知りませんでした。お店にも見当たりません。チュニジアのオリーブオイルはどうなっているのだろう。

オリーブに関しては、2010年から2015年にかけ、JICAからチュニジアへの技術協力プロジェクトがありました。
JICAと独立行政法人科学技術振興機構(JST)が連携して実施している研究プログラム(地球規模課題対応国際科学技術協力(Science and Technology Research Partnership for Sustainable Development: SATREPS)プログラムの一環で、筑波大学とチュニジアの五つの研究機関が共同で行う「乾燥地生物資源の機能解析と有効利用」のプロジェクトチームが、チュニジア産オリーブの機能性を明らかにしています。
https://www.youtube.com/watch?v=HDEETgEITmg

その研究結果によると、チュニジア産のオリーブオイルは、ポリフェノールが欧州産の10倍から20倍もあるそうです。でも、日本の消費者には馴染みがないから、「イタリア産」や「スペイン産」として売られていたのです。「日本でのおすすめオリーブオイル」をWebで検索したら、「チュニジア産のオリーブオイルが置いてある100円ショップがあります」とありました。日本でも探せば見つけれそうですね。

もしチュニジアに来られる機会があれば、ぜひこちらで新鮮なオリーブオイルをぜひ召し上がっていただきたいです。

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