2023/09/14 Thu
生活 観光
マハタ(駅)色々
先日、いつものようにメディナ(旧市街)前の広場の木陰で、いつものコーヒースタンドで買ったカホア・ディレクト(カプチーノ)を飲んでいたら、綺麗な若い女性が、何の躊躇いもなく、私にフランス語で道を聞いてきました。見た感じはチュニジア人のようだったのですが、私のことを地元民と認定してくれたのかなあ、光栄です。
メトロの駅、とのことだったので、「あっちですー」、と指差しながら、英語とフランス語、チュニジアアラビア語をごちゃ混ぜで答えましたが、伝わったようです。メトロの駅の方に速足で向かって行きました。
案内しながら、学生時代を少し懐かしく思い出しました。観光地にある大学に通っていたので、観光客によく道を尋ねられていたのです。
私が住んでいるスースの街も観光都市。
また、スースはチュニジア第3の都市でもあり、各種乗り物の駅があります。
「どこどこの駅で集合」と言う時は、駅名ではなく、何の乗り物の駅かを示すのがポイントです。
実は、私は地元民(チュニジア人達)との駅での待ち合わせに何回か失敗しています。駅名に地図までつけたのにも関わらず、私が意図していたのとは、異なる駅に行ってしまっていました。
チュニジアアラビア語で駅のことをマハタ、と言います。スースにあるマハタは以下。
ー マハタ トラン:チュニスやスファックス行きの機関車の駅
ー マハタ メトロ:モナスティールやマハディアに行く電車の駅、鉄道はスースにちなんで*、「メトロ サヘル」と呼ばれます(上の写真はその時刻表、本数が多くてとても便利です) *スースは「サヘルの真珠」、と呼ばれています
ー マハタ ブス、マハタ カール:バスステーション、県内行き・県外行きで駅が分かれています
ー マハタ ルアージュ:乗合タクシーの駅です(下の写真)、これも県内行き・県外行きで駅が分かれています
トラン、は英語のトレイン、フランス式発音で、列車の意味です。ブス、もバスのフランス語式発音です。メトロは、フランス語で地下鉄を指します。
でも、チュニジアのメトロは地上を走っており、地下区間は全くありません。
このため、私は「メトロ」と「トラン」を路線の違いくらいにしか思っていませんでした。しかし、それぞれの正式な駅名を伝えても、タクシーの運転手えさえもどこの駅なのかわからない様子。「マハタ メトロ」とか「マハタ トラン」と伝えてやっと、「ああ、この駅ね」と認識されました。どうやら、日本のJRや私鉄の駅と地下鉄の駅との区別と同様に、区別して認識されているようです。
また、マハタ、だけだとルアージュ(乗合タクシー)のことだと思う人も多いようです。ルアージュが市民の生活に根付いているのがよくわかります。
このことに気づいてから、私も「マハタ」の種類を都度確認するようになりました。それぞれ場所が異なりますからね。これで、待ち合わせも安心です。
「メトロ」の語源は「メトロポリタン」から来ているそうです。友人から教えてもらいました。色々面白い。
チュニジアの基幹鉄道(トラン)については、以前の記事でも取り上げていますので、ぜひご覧ください。
https://world-diary.jica.go.jp/furuichikeiko/life/post_4.php 「汽車?電車?」
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