JICA海外協力隊の世界日記

古田賢二のネパール大好き日記

ネパールの宝物

ネパールからナマステ 新年明けましておめでとうございます。ネパールの新年は、日の出の方角に雲がかかってご来光を拝むことは叶いませんでしたが、天候もまずまずで穏やかな年明けでした。写真は、去年の暮にポカラに行った折にホテルの屋上から写したヒマラヤの夜明けです。真ん中にそびえているのポカラのシンボルのがマチャプッチャレ(標高6993m)で、左側に見えるのがアンナプルナⅠ(標高8091m)とアンナプルナ・サウス(標高7219m)、右側はアンナプルナⅢ(標高7555m)とアンナプルナⅣです。写真には入りませんでしたがこの他に、ダウラギリ(8167m)やマナスル(8163m)も一望のもとでした。

こうした雄大な風景に囲まれた、神々しいまでに清らかで美しい山々に囲まれた風景の中にいると、普段は信仰心のあまり厚くない私でさえも、そびえる山々に家族の健康や人類の幸せを託したくなるような気持になってきます。当たり前のように、毎日この風景の下で暮らしている人々は、一体どのようなひとたちなのでしょうか。ネパールを一言で表現するなら、多様性がぴったりです。インド・ヨーロッパ語族系の人々とチベット・ビルマ語族系の人々とが混在し100以上の民族が共存しています。宗教はヒンズー教と仏教とが混在しており、日本の神仏混交を思わせます。気候は、インド国境付近のタライエリアでは4・5月のプレモンスーンには気温が摂氏40度を越えるところから、中国国境の山岳地帯には一年中氷河に覆われているところがあります。正にカオスの状態です。そんなネパールに住んでいる人々は、とても穏やかで信仰心に厚く、細かいことをあまり気にしない大らかな性格の人が多いように見受けられます。

写真は、カトマンズの昔の王朝のあったダルバール広場にある、ヒンズー教の神、カーラ・バイラブの石像です。シバの化身のひとつであるカーラ・バイラブは恐怖の神で、この石像の前でうそをつくと即座に死んでしまうと言い伝えられています。とても人気のある神様で、毎日参拝者が絶えません。

ネパールには、このように大きな立派な神様ばかりではなく道路沿いの道端の小さな祠の中にも色々な神様が祭られていて、人々は石像の大小の分け隔てなくお参りをしてます。

ネパールの宝物は、ヒマラヤの山々の他にゴータマ・ブッタの生誕の地ルンビニがあります。写真は、ルンビニの象徴であるアショカ王が置いたとされるブッダ生誕地を意味するマークストーンと古代遺跡を保存するマーヤ聖堂とアショカ王の石柱です。昨年の暮に当地を訪れた時には、朝から深い霧が立ち込め正に聖地にふさわしい荘厳な趣でした。

ネパールの人々の大らかな気質は、世界中探しても他にはない大自然と人類の歴史に名残す偉人の生誕の地というネパールの宝物に裏打ちされているような気がします。

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