JICA海外協力隊の世界日記

古田賢二のネパール大好き日記

ネパール赴任1年

ネパールに赴任して1年が経ちました。

この間、私の家族も含めお世話になった皆様に心から感謝申し上げます。

この1年間に、30数年前にお会いしたネパール人や日本人の旧い友人達に再開して、旧交を温めることができたことは何物にも代えがたい喜びでした。また、新たに巡り合った多くの方々、供に活動するJICAのスタッフやボランティアの皆さんはもとより、職場の上司や同僚、大家さん一家、近所のお店の人、毎朝ユーエヌネ公園のエアロビクス風ヨガで会う皆さんなど、多くの皆様に囲まれてとても楽しい日々を過ごすことができました。

ご案内のとおり4月25日にネパール大地震が発災し、多くの方々が逝去され多くの家屋が倒壊するなど、ネパールに計り知れない傷跡を残しました。

私はJICAのシニアボランティアとして、農業開発省食品技術品質管理局(以下DFTQC)という組織で食品衛生の向上を目的にこのネパールで活動を行っています。数多くあるネパールの食品衛生上の問題点のうちから、発がん性を持つカビ毒に約7割が汚染されていたトウモロコシを中心に調査と普及啓発を行うこと、レストランや食品工場等食品取扱い施設の効果的な衛生指導のため簡易で迅速な検査を導入することを活動テーマに決めました。ネパール大震災によって壊れた建物や寸断された道路網など、住民の生活環境の悪化は否めません。生活環境の悪化は普段でも問題の多いネパールの衛生状態を更に悪化させ、場合によっては感染症の蔓延など国民生活を圧迫する可能性があります。また、震災により停滞した経済の立て直しには、ネパール随一の産業である観光の復興が欠かせませんが、衛生水準の低下は観光産業復興の足かせとなります。私は、ネパールの食品衛生の確保にDFTQCが大きな役割を果たしていくことを期待します。

ネパールの復興には今後長い道のりが待っています。本格的な雨季に入った昨今は、毎日バケツをひっくり返したようなスコールに見舞われています。家族を失って悲しみに暮れるご家族や家を失ってビニールのテントやトタン板の仮設住宅に住むことを余儀なくされている皆さんの苦労や苦しみは、これからも続きます。私は、困っている人たちに物資や義援金を直接届けることはできませんが、傷ついた人たちに寄り添って話を聞いて日本の皆さんに実情を伝えることにより、ネパール支援の輪を拡げていきたいと思っています。

最後に、ネパール大地震募金は、在日本ネパール大使館や日本赤十字をはじめ、さまざまなNPOやNGOが受け付けています。ご関心のある方は、インターネットで【ネパール大地震募金情報59 一覧 http://www.gensaiinfo.com/blog/2015/0428/441/】を検索してください。

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