JICA海外協力隊の世界日記

インドネシア日記~ソロ活動中~

#11 ケースカンファレンス

こんにちは!

今回は、配属先で行われている会議について紹介します。

みなさんは " ケースカンファレンス "という言葉をご存じですか?

ケースとは「利用者(クライエント)」、カンファレンスとは「会議」の意味で、主に福祉現場において、利用者の心身の状況を各関係機関が集まって情報共有を行い、課題を整理したり、今後の支援方針を決定する会議のことを指します。

私の配属先は、医師や看護師、理学療法士、ソーシャルワーカー、心理師、職業スキルアドバイザーなど様々な職種の職員が在籍しています。それぞれの現場でどういった支援をしているのか情報共有は欠かせません。月に1回は利用者の支援方針を話し合っています。

医療のフォローはどこまで進んでいるのか、IQはどれくらいなのか、興味・関心はどこにあるのか、寮での生活状況はどうなのかなど、一通り、利用者に関する情報を共有した後、スーパーバイザー(会議を取り仕切る方)が支援方針の決定を行います。

私は、日本ではケースカンファレンスに参加した経験はありますが、インドネシアでは初めての経験です。

配属先に来てすぐに参加した会議では、何のことを話しているのかさっぱりわかりませんでした。理解できた内容は、利用者の名前くらいでした。なぜなら日常会話ではあまり使われない 精神遅滞 " " 足の切断 ” " 経過観察 " などといったワードが数多く登場するからです。

わからないからといって座っているだけでは仕事になりません。わからないなりにも努力が必要です。

発表者から発せられた言葉を音としてとらえ、カタカナで書いておき、会議後に同僚に意味を聞くという作業を繰り返しました。

配属先に来て8ヶ月が経過した今、会議の内容を50%ほどを理解することができるようになりました。ちんぷんかんぷんだったインドネシア語にも少しずつ耳が慣れていきます。時々スーパーバイザーより意見を求められることがあり、おどおどしながら、たどたどしいインドネシア語で回答しています。

会議の内容を頭に入れたうえで、利用者と関わっていきます。それぞれの特性に応じて、対応にも配慮が必要です。例えば、IQが低い利用者の場合、やや理解力に乏しい面があるため、説明には簡単な言葉を用います。そして言葉だけではなく、見本を目の前で示しながら説明するといった工夫が求められます。

私は利用者と直接かかわりを持つ中で、利用者の長所や得意なことを伸ばしていけるように働きかけを行っています。利用者と信頼関係を築いていき、少しでも良い方向に変化があったときはとても嬉しく、ソーシャルワーカーとしてのやりがいを感じます。

これからもケースカンファレンスを通じて、利用者のことをもっと理解していこうと思います。

それではsampai jumpa lagi!(読み方は ”サンパイ ジュンパラギ”  意味は またお会いしましょう" )

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