JICA海外協力隊の世界日記

インドネシア日記~ソロ活動中~

#19 入院の教訓

こんにちは!

今回は私が罹ったとある感染症入院生活についての話をします。

昨年12月、JICAの活動報告会と健康診断のため、首都ジャカルタを訪れていたときのこと。夜中の3時に、腹痛で目が覚めました。排便をしても腹痛は治まりません。何か悪いものでも食べたのだろうと、下痢止めを服用し、再び眠りにつきました。

6時間ほどが経過しても腹部の違和感が続き、身体が熱っぽくなってきました。立ち眩みで気を失いそうになったことから、これはただの腹痛ではないな…と思い始めました。しばらく寝ていれば落ち着くだろうと考えていましたが、JICAの健康管理員さんから病院を受診するようアドバイスを受け、タクシーで病院へ向かいました。

病院に到着し、熱を測ってみると38.5度ありました。身体は寒さでガタガタと震えだし、診察をまだかまだかと待っていました。ようやく私の番となり、医師が症状を尋ねてくれますが、意識が朦朧としており、きちんと伝えられません。検査をしてみると、とある感染症の数値が陽性となっていました。その感染症とは”腸チフス”です。

日本ではなじみのない病気ですが、厚生労働省検疫所のホームページ「FORTH」によると腸チフスは、

・チフス菌(Salmonella Typhi)を原因とし、生命を脅かす感染症。通常、細菌を含んだ食べ物や水を介して拡がる。

・衛生環境が悪く、安全な飲み水が不足している場所で感染することが多い。

・推定で1,110万から2,000万人がチフスに罹り、毎年128,000~161,000人がチフスで死亡している。

・症状は、遷延する高熱、疲労感、頭痛、嘔気、腹痛、便秘、下痢など。患者の一部には、発疹も現れる。重症の患者になると、重篤な合併症を起こし、死に至ることさえもある。

とのこと。深刻な病気であることがわかります。

腹部の違和感があり、食欲が湧かずほとんど食事を摂れないことから、抗生物質や栄養剤等の点滴を受けました。注射針を固定するため手の甲に針を刺してもらうのですが、めちゃくちゃ痛いのです。もう二度と経験したくないものでした。

病室では治療以外に何もすることがないので、普段はめったに見ないNetflixでドラマを観ることにしました。おすすめに挙がっていた、韓国ドラマ「愛の不時着」をセレクトしました。笑いあり涙ありのストーリーが期待以上に面白く、入院期間中に全16話をコンプリートしました。異国の地でこんな病気になるなんて…と当初のネガティブな感情が嘘のように、ドラマのおかげで入院生活が少し楽になりました。

病院の先生や看護師さんが親切、丁寧に処置してくださったおかげで5日間で退院となりました。日本で予防接種を受けていたためか、幸い重篤な状態には陥らずに済んだようです。

今回の教訓として、

①可能な範囲で衛生環境の良い屋台やレストランを利用する。

②体調が悪くなったら自己判断せず、病院で診察を受ける。

③海外での入院は不安に感じるため、楽しいこと(動画視聴など)をして気分転換をする。

が挙げられます。

海外で一人で暮らしているからこそ、体調不良になったときの不安はとても大きくなります。病気にかからないためにも、日頃から睡眠、食事、運動に気を付け、健康的な生活を送ろうと思います!

それではsampai jumpa lagi!(読み方は ”サンパイ ジュンパラギ”  意味は またお会いしましょう" )

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