JICA海外協力隊の世界日記

Habari Tanzania~タンザニア日記~

#12 ある日の活動(工具掛けの製作)

活動先の職業訓練校の機械コースが抱える問題の一つに工具の整理整頓ができていないことが挙げられます。
実習場は使う機械の種類ごとに5つのセクションに分かれ、それぞれに工具棚が設置されていますが、色々な工具がごちゃまぜに放り込まれている印象です。必要な工具を必要な時にすぐに探すことができず、工具探しに時間がかかっているのをよく見かけます。そしていつの間にか紛失してしまうこともあります。

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↑引出しに放り込まれる工具

同僚の先生とも話し合い、整理整頓ができていない原因を、

①工具の定位置が決まっていない。
②引き出しの中に放り込むので、工具の紛失にも気づけない。

の2点と仮定し、それぞれ下記の対策を実行してみることにしました。

①工具をセクション毎に色分けする。
②外から見える工具掛けの製作。

工具掛けはもちろん買うわけにはいかず、コース内の材料を使って自分たちで製作しました。
薄い鉄板をカットして、折り曲げて、骨組みとなる鉄パイプをカットして、溶接して、、と私も初めての作業ばかりでした。

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↑鉄板をカットする学生たち

良かった点は、学生たちにも協力してもらって工具掛けの製作ができたことです。また、工具掛けや工具の塗装は、職業訓練校の中に車両ペイントコースがあり、彼らが協力してくれました。

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↑車両ペイントコースで工具の塗装をしてもらっている様子

苦労したのは同僚の先生と歩調を合わせることです。一人の先生が協力してくれることになったのですが、他の仕事もありどうしても時間がかかってしまいます。はじめてから3カ月くらいでようやく完成した第1号の工具掛けが最初の写真です。

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↑塗装が完了した工具

とはいえ、まだ一つが完成したのみです。直近の目標は継続して他のセクションにも工具掛けの製作、工具のカラーリングを展開していくことです。また、こちらの習慣として鍵かけ運用が当たり前の中で、本当に根付いていくのか、やってみないと分からない部分もあります。

成果が見えるのはまだまだ先になりそうですが、何か現場改善のきっかけになるといいなと思っています。

ではまた次回。

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