JICA海外協力隊の世界日記

Habari Tanzania~タンザニア日記~

#9 電気事情

最近は停電がひどく、私の住んでいる地域でも週に3日は夕方から深夜にかけて、約5,6時間ほど停電します。昼間に数時間止まることもざらにあります。おそらく計画的に停電しているようですが、特にアナウンスなどはありません。

扇風機が回らない真夏(タンザニアは南半球)の夜は、汗が止まらずなかなか寝つけません。「夜に停電すると暑くて眠れない!!」という話を同僚にすると、「おれもそうだ!」と言っていました。暑さに慣れているタンザニア人でもそうなのかと、どこか少しほっとしました。停電すると、近所の人々も寝る直前まで家の外に出て涼んでいます。

昼間、学校で停電することもよくあります。電気で動く機械を使うコースなので、実習ができなくなります。そうなると、学生や先生たちと風通しの良い場所に座って、電気が戻るのを待つしかありません。

発電量の約3割を水力に頼るこの国では、雨季の降水量によって、乾季の停電の頻度が左右されると言います。ただそれだけではなく、発電量の約6割を占めるガス火力発電用の「国内のガス田プラントのメンテナンス不良で、ガス産出量が少なくなっているからだ」という人もいます。
原因は様々あると思いますが、人口が増え続け、そしてエアコンなどの家電を買う人々が増えてきて、電気の使用量が単純に増えている側面もおそらくあるのでしょう。

同僚や大家さんに聞いても、「数年前はこんなに停電はひどくはなかった」と皆口を揃えて言います。なので、電力インフラの整備も一進一退の状況が続いているということだと思います。

学生からは「日本はこうやって停電することはないの?」とよく聞かれます。「ない!」と答えると皆驚きます。彼らにとっては”電気が安定していること”が当たり前ではありません。
私も日本にいるときは、電気が常にある生活が当たり前だと思っていたし、それを意識することすらありませんでした。でも今よく考えてみると、全ては発電所や送電網の整備、燃料の調達など、電力に携わる多くの人々の献身的な仕事のおかげです。

どんな国でも決して自動的に電気が使えているわけではないということを実感した出来事でした。身に染みて十分すぎるほど実感できたので、どうか早くこの頻発する停電が少しでも治まることを願います。

ではまた次回。

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