JICA海外協力隊の世界日記

微笑みの国から

地方出張、楽しくもあり、苦しくもある

時々、地方にあるジョブセンター支所を訪問する出張がある。これまで、コンポット、タケオ、シハヌークビルへの出張をこなしてきた。つい最近では、コンポントム出張があった。出張のある日は、午前6時出発である。まだあたりは暗いうちにプノンペンを出発する。出張で楽しいのは、途中で立ち寄るレストランでの朝食である。朝早くプノンペンを出発するので、スタッフも朝食が楽しみらしく、行きつけのレストランがあるらしい。カンボジア人の朝食といえば、バーイサイチュルーク(豚肉ご飯)か、バーイサイモアン(鶏肉ご飯)が一般的。私はあまり肉を食べないので、いつも注文するのが、クイティアウ(米粉麺の海鮮スープ)である。コンポントム出張も、途中でレストランに入り、朝食をとった。

私はいつものようにクイティアウを注文した。しかし、クイティアウはありませんと、店員に言われてしまった。スッタフには、コンポントムは内陸だから、海鮮ものはないですよ、と言われた。仕方がないので、スタッフと同じバーイサイモアンを食べた。地方に出かけると、その地方の味付けや料理法があるので、その違いを味わう機会があるので楽しい。しかし、朝食後コンポントムまでの道に苦しんだ。国道6号線はシムリアップ、アンコールワット遺跡がある町、へ続く幹線道路である。現在、コンポントムまでの道が道路補修中である。最悪なのが、土埃である。乾季の今、からからに乾いた赤土である。前を走る車が巻き起こす土埃は最悪である。車のボンネットから先が見通せないのである。まさに、土嵐の中を走らなければならない。その土ぼこりが車内にも入り込んでくる。途中で散水車に出会ったが、“焼け石に水”ならぬ、“焼け赤土に水”である。この道路工事中の道の両側にある住民の家々は土埃まみれ、どんなに生活に苦痛を感じているか、それよりも健康被害を考えてしまう。

地方出張は、楽しさはあるが、苦しさもある。

シハヌークビル再訪

先日、公務を兼ねてシハヌークビルに出かけた。バスで5時間の旅である。途中で30分の休憩が入るので、5時間の旅であるがそれほど苦痛には感じない。土曜日1日公務を済ませ、私たちは定宿にしているバンガローで、担当者と一緒に夕食をとる。彼は、元商社マン、5年前から、シハヌークビルを起点にビジネスを展開している。彼は、このバンガローに来るのが初めてで、落ち着いた雰囲気のいいところですねと喜んでくれた。私たちが選ぶ、宿、レストラン、カフェには基準がある。3つの“お”である。“お”シャレで、“お”ちついた、“お”いしいところである。ドイツ人夫婦が経営するこのバンガローは、のんびりと静かな時間を過ごしたい人々の宿である。賑やかなビーチから離れているので、カンボジア人や外国人旅行客も来ない。美しく管理された庭、砂浜、デッキチェアに横になり、涼しい浜風を体全体に受けながら、目の前に打ち寄せる波と砕ける音を聞いていると、心が和む。プノンペンの日常生活も楽しいけれど、生活にアクセントをつけるシハヌークビルの週末は私たち夫婦の楽しみである。

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