JICA海外協力隊の世界日記

北(アフリカ)の国から ~遥かなる地中海より~

# 13 みんなのラグーンを守ろう

日本では立夏に入り、

お出かけをしたくなるような

時期ではないでしょうか。

チュニジアでも最近、

日中は半袖一枚で過ごせるほど

暖かくなってきています。

.

さて、

今回は任地にあるラグーンと

配属先のプロジェクトをご紹介します。

任地周辺の沿岸には、

長さ約12km、表面積約450ha

大きなラグーンが広がります。

ここには、

フラミンゴやセイタカシギ等の

色んな渡り鳥がやってくる他、

この地域特有の植生が見られる等、

生物の多様性にとって

重要であるとされています。

他にも、ラグーンは

農業を中心とする経済活動や

地域一帯の美しい景観を守る

役割があると言われています。

しかしながら、

最近では工業廃水の流入や

不適切な廃棄物の投棄による

汚染が問題となっています。

さらに、将来的には

温暖化による海面上昇や

干ばつのリスクも存在し、

この地域を支えるラグーンは

複合的な危機にさらされている

と言えます。

このような問題意識の中、

配属先は2019年より、

国連開発計画から支援を受け、

“Eco-quartier (エコな街)

というプロジェクトを

を運営しています。

具体的には、

ラグーン周辺地域の

生物多様性保全、

気候変動対策、

住民の生活環境改善を目的とし、

水質の専門的な調査、

市民への環境啓発、

家庭用コンポストの提供等を

実施しています。

汚染対策及びコンポストの

資材として使用されているのは

偶然にも日本製品。

沖縄県のある会社が製造する、

「有用微生物群」

(Effective Microorganisms : EM)

の機能を利用した資材が

任地の環境問題改善に向けた

カギになっています。

2週間前、

同プロジェクトの成果を

発表するセミナーが

任地のホテルで開催されました。

支援団体や公的機関、

他の環境団体やメディアを招き、

水質調査の結果や活動の進捗報告等

が行われました。

セミナー内では、

専門家同士の技術的な内容や

プロジェクトの効果拡大に向けた

色んな議論が行われました。

今後も引き続き

この地域のシンボルである

ラグーンとそこに住む生き物、

そして住民たちの生活を守るため、

活動を続けていきます。

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