2023/05/12 Fri
気候変動 活動 環境
# 13 みんなのラグーンを守ろう
日本では立夏に入り、
お出かけをしたくなるような
時期ではないでしょうか。
チュニジアでも最近、
日中は半袖一枚で過ごせるほど
暖かくなってきています。
.
さて、
今回は任地にあるラグーンと
配属先のプロジェクトをご紹介します。
。
任地周辺の沿岸には、
長さ約12km、表面積約450haの
大きなラグーンが広がります。
ここには、
フラミンゴやセイタカシギ等の
色んな渡り鳥がやってくる他、
この地域特有の植生が見られる等、
生物の多様性にとって
重要であるとされています。
他にも、ラグーンは
農業を中心とする経済活動や
地域一帯の美しい景観を守る
役割があると言われています。
。
しかしながら、
最近では工業廃水の流入や
不適切な廃棄物の投棄による
汚染が問題となっています。
さらに、将来的には
温暖化による海面上昇や
干ばつのリスクも存在し、
この地域を支えるラグーンは
複合的な危機にさらされている
と言えます。
このような問題意識の中、
配属先は2019年より、
国連開発計画から支援を受け、
“Eco-quartier (エコな街)”
というプロジェクトを
を運営しています。
。
具体的には、
ラグーン周辺地域の
生物多様性保全、
気候変動対策、
住民の生活環境改善を目的とし、
水質の専門的な調査、
市民への環境啓発、
家庭用コンポストの提供等を
実施しています。
。
汚染対策及びコンポストの
資材として使用されているのは
偶然にも日本製品。
沖縄県のある会社が製造する、
「有用微生物群」
(Effective Microorganisms : EM)
の機能を利用した資材が
任地の環境問題改善に向けた
カギになっています。
2週間前、
同プロジェクトの成果を
発表するセミナーが
任地のホテルで開催されました。
。
支援団体や公的機関、
他の環境団体やメディアを招き、
水質調査の結果や活動の進捗報告等
が行われました。
セミナー内では、
専門家同士の技術的な内容や
プロジェクトの効果拡大に向けた
色んな議論が行われました。
。
今後も引き続き
この地域のシンボルである
ラグーンとそこに住む生き物、
そして住民たちの生活を守るため、
活動を続けていきます。
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