2022/12/13 Tue
活動 環境
#3 私の活動 - 気候変動への「適応」
こんにちは。
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前回は、「環境教育」について
私の認識と配属先をご紹介しました。
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今回からは3回に分けて、
私の問題意識とともに
活動計画の内容をご紹介します。
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前回ご紹介した通り、
配属先は民間の環境保護団体であり、
私の主な活動内容は、
プロジェクトの企画・実施の補助です。
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その中で、まず1つ目の活動目標は、
気候変動における「適応」への意識を
活動に反映させることです。
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一般的に知られているように、
気候変動における対策には、
その主な原因とされる
温室効果ガスの排出量を削減する「緩和」と、
気温上昇の結果起こりうる
悪影響を軽減する「適応」の二本柱があります。
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具体的にいうと、
節電・省エネ等は「緩和」、
熱中症対策や防災等が「適応」
として扱われます。
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チュニジアにおいて適応の重要性は高く、
日本からやってきたボランティアとして
「防災・減災」の知見を共有することは
意義があるだろうという考えの下、
これを活動計画の1つに据えました。
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具体的には、
- 配属先内でワークショップを実施
- 住民を巻き込んだ啓発活動、
- 災害対策ガイドブックの作成
の3つのステップを設定しました。
この活動計画には、
派遣前の日本での経験が反映されています。
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2021年2月~5月にかけて、
派遣前の協力隊候補生が国内で活動手法を学ぶために
JICA主導で行われた「特別派遣前訓練」の訓練生として
愛媛県宇和島市に派遣されていた私は、
同市三間町で「三間町災害振り返りフォーラム」
というイベントのお手伝いをしました。
このイベントは、
2018年 に同地域を襲った豪雨災害を振り返り、
当時の経験を改めて共有するとともに、
「普段からの備え」と「地域のつながりの大切さ」
を訴える内容でした。
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その際、私は、この地域で行われている取り組み、
そしてこのイベントでの建設的な議論を
任地でも共有したいと思いました。
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一方、任地においては、
同じく2018年に大雨洪水被害を受けている
にもかかわらず、災害に対する危機感が
十分共有されているとは言えません。
配属先内でも関心がある人はいるものの、
情報を共有する機会が乏しいため、
今年9月上旬にワークショップを企画し
張り切って準備していましたが、
日程調整がうまくいかず実現しませんでした。
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ただ、たまたま同じ時期に、
Croissant rouge(赤十字) で活動をする
現地の友達から連絡があり、
同団体とコラボの下で
「災害への脆弱性及び能力評価」をテーマに
一緒に勉強会・実践ができないか
という提案を受けました。
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もちろんお受けして、
協定書等の準備をしていましたが、
未だメンバー間で関心の温度差があるため
現在は停滞気味になっています。。。
このように、
なかなか順調であるとは言えませんが、
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世界に目を向けると、
先月エジプトで行われた
第27回気候変動枠組み条約締約国会議(COP27)で、
新たに「損失と損害」のための基金設立
が約束されるなど、
「適応」に向けた機運は高まっていると言えます。
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またこうした国際的な動きにともない、
配属先が応募するプロジェクト募集でも
「適応」が大きなテーマの1つ
になっていると感じます。
つまり、配属先にとっても
このテーマは無視できなくなってきている
ということです。
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前述のように、
活動が進展したり振り出しに戻ったり、
双六のような日々ですが、
決して自分本位にならず、
辛抱強く進めていきたいと思います。
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