2023/04/19 Wed
気候変動 活動 環境
# 11 気候正義って?
いきなりですが、
「気候正義」という言葉を
耳にしたことはあるでしょうか。
。
簡単に言いますと、、、
。
地球温暖化は、
主に先進国や新興国による
石油や石炭などの大量消費が
原因であるということが
ほとんど間違いない
とされています。
。
しかし、
地球温暖化による
異常気象や自然災害で
より大きな被害を受けるのは、
化石燃料をあまり消費していない
途上国の人たちや将来世代です。
。
こうした、
加害者と被害者の不公平さ
を背景に、気候変動問題はもはや
国際的な人権問題であって、
この不正義を正して気候変動対策に
取り組んでいかなければならない
という認識が「気候正義」です。
。
チュニジアを含む
中東・北アフリカ地域においては、
他の地域に比べて
砂漠化の影響が最も深刻であり、
水不足や食糧安全保障は
この国における
喫緊の課題といえます。
。
今回は、そんな気候正義における
現地での経験を紹介したいと思います。
2022年9月、
国際NGOである
Green peace主催の
Climate justice campに参加しました。
。
任地近くのナブール市に
世界中から多くの
環境活動家が集まる中、
私の配属先もワークショップを
実施しました。
。
テーマは、
「気候危機における湿地の役割」で、
湿地の多様性やその重要な役割を
紹介した後、各国で発生する
汚染の問題を取り上げ、
大きな原因の一つである
「ガバナンスの欠陥」へと話が移りました。
。
ベナンやブルキナファソ、南アフリカ等
様々な国から訪れた参加者と共に
各国の状況をシェアしつつ共通の課題を
見出す、非常に貴重な経験でした。
。
他方、これは私が活動時に
いつも思うことですが、
同イベントの参加者全体に占める
女性の割合が多いように感じました。
。
実際、
女性は農業に従事し、
家事のために水を運ぶなど、
気候変動の影響を特に受けている一方、
適応における豊富な知恵を持っている
とされています。
。
彼女たちの声をいかに
政策に反映させるかは、
専門的な報告書の中でも
重要視されています。
2022年、エジプトで開催された
第27回気候変動枠組み条約締約国会議
(COP27)では、気候変動の影響に脆弱な
途上国に向けた「損失と損害基金」
の設立が決定しました。
。
これは、先進国が途上国の立場に立ち、
「気候正義」の重要性が認めた結果
ということができます。
。
しかしながら、
まだまだ細かい交渉が
残されている他、
温暖化の緩和における努力の
さらなる強化が必要です。
。
このような意識の下、
私は先進国の一員である
日本人のボランティアとして、
チュニジアのローカルNGOと共に
今後も活動を行っていきます。
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