JICA海外協力隊の世界日記

コーヒーの国 グアテマラから

野球の体験教室

みなさんこんにちは。

いつもは、環境に関連する話題を紹介しているのですが、

今回は他の職種の隊員が私の任地であるサンマテオ市で行った活動についてご紹介します。

20172月から3月にかけて、グアテマラに野球の職種で8名の短期ボランティアが訪れました。約1か月の間、彼らは首都、ケツァルテナンゴ県、キチェ県、ウエウエテナンゴ県で活動を行っていました。

以前にもご紹介したかとは思いますが、私の任地であるサンマテオ市はグアテマラの第二の都市、ケツァルテナンゴ県ケツァルテナンゴ市の近くに位置しています。ケツァルテナンゴ、通称シェラ、には長期ボランティアとして、野球隊員の方が活動していました。シェラの野球チームを指導する際に短期ボランティアの方々もシェラに滞在するので、その期間中の半日をお借りして、私の任地で児童への野球の体験教室を開いていただきました。

私も同僚も多くの児童に野球の体験をしてもらいたいと思ったのですが、道具も指導者も時間も限られています。そこで、公立小学校5校の6年生、約80名を招待しました。

日本のボランティアがたくさん来る、ということで市長から直々にスタジアムを借りることができ、当日は約60名近くの児童が集まりました。

グアテマラでは野球はポピュラーなスポーツではありません。子供たちは基本的にサッカーやバスケットボールなど、ボールひとつで行えるスポーツを普段しています。

まず野球を知っているかな?興味はあるのかな?などいろいろな不安もあったのですが、あまり触れあうことがないからこそ一度は体験してほしいと思っていました。

野球の体験教室といっても、野球をしたことがない子供たちがほとんどです。

試合なんてできません。

バッティングの練習と、飛んできた球を投げ返すという体験をしてもらうことになりました。

ですが、その前に、日本の体育の授業のように体をほぐす体操から。

屈伸やアキレス腱伸ばしなど。

あまりなじみがないのか、見様見真似で行う児童たち。

日本のように体育の授業も充実しているとは言えないグアテマラです。

隊員の指示に従って、動きを真似して、一生懸命取り組む姿が見られました。

おそらくほとんどの生徒たちにとって野球の体験は初めてだったと思いますが、バッティング練習で上手にボールをバットに当てられる児童もいました。

初球から遠くに打てて、遠くに飛ばすことができる子、何度振っても球に当たらない子、それぞれでした。

当たらない児童も、隊員に手を添えてもらって最終的には当てて打つ体験をすることができました。

児童たちは貴重な体験をすることができたのではないのかなと思います。

この日が終わってからしばらくの間、学校へ行くたび、道で児童とすれ違うたび、同じ質問を何回もされました。

「今度はいつ野球を教えてくれる?」

この日の出来事は、参加した児童にどんなことをもたらしたのでしょうか。

たくさんの外国人に出会った日、野球に触れた日、外で課外活動をした日。

後日ある学校を訪問した際に、この日引率してくれた先生が私に教えてくれました。

箒の柄でボールを打って、野球の真似をして遊ぶことがある、と。

たった数時間のことですが、この日の体験は子供たちの中にしっかりと残っているのだなと思いました。

そして、野球隊員の方々が彼らに与えた影響の大きさを感じました。

私も残りの任期を通じて、大きなことはできなくても、彼らのように何かしら児童や生徒たちの心に残るような活動をしていきたいなと思いました。

訪問してくださった隊員のみなさん、本当にありがとうございました。

次回は「世界水の日」のイベントについて紹介したいと思います。

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