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「ブラジルにおける日本の国際協力60周年記念行事」2日目。

前日に行われた，アニャンゲーラ日伯文化体育協会から場所を移し，私が普段活動を行うインダイアツーバ日伯文化体育協会へ。

天気は昨日と打って変わって快晴。雲１つない気持ちの良い朝。
チームのお母さん方が朝ごはんを作ってくれ，それを食べながら子どもたちの到着を待ちます。

この日のスケジュールは，午前中にALL JICA vs ACENBI（インダイアツーバ日伯文化体育協会）+アチバイア日伯文化体育協会ソフトボール部選抜でソフトボールの親善試合をし，午後からは近隣4チームから集まった子どもたちへの野球教室という流れ。
地元開催ということで，この日のための準備を2ヶ月ほど前から配属先の方々と進めました。“どんなタイムスケジュールにしようか。野球教室はどのような形で行おうか。グラウンドの設営はいつ頃から始めようか”等々。協会の会長・野球部の部長をはじめ多くの方の尽力により開催されたこのイベント。まずは晴れてよかったと心から思いました。

朝食後の8時。それぞれのベンチに分かれて，ウォーミングアップを開始。JICAチームは「昨日は試合にも勝ち，見せたい野球をすることができた。でも昨日は昨日。ここにいる人は昨日の様子を知らない。今日の野球教室が終了するまで，自覚を持って，何を見て欲しいか。なぜ自分たちがブラジルで指導しているのかを伝えよう。」と気持ちを入れ直しました。

シートノックも試合中も，声を出し，仲間を励まし合い，常に笑顔なJICAチーム。プレーをしていても，最高に面白い！
『子どもたちよ！これやで伝えたいのは！自分たちでチームを作るってこういうことよ！』と，プレーしながら観ている子どもたちへ，一人一人のボランティアが訴えていたそんな風に見えました。

試合は11-3でJICAチームの勝利。
普段，配属先で一緒に指導している仲間が相手となっての試合。最高に楽しい思い出ができました。

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午前中の試合が終わり，お昼休み。
昼食の後，13時15分から，私の配属先に向けた『帰国報告会』がありました。
オーディエンスが多い方がいいだろうと，JICAブラジルのご厚意でこの日に設定してくださいました。
報告の中では，2年間で学んだこと，そして2年間の感謝を伝えました。
もちろん大変なこともたくさんありましたが，楽しく，成長させてもらったことの方が多かったこの2年間。子どもたちにも大人たちにも恵まれた活動となりました。

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最後のプログラムは午後の野球教室。
インダイアツーバ周辺の町から，4チームが集い，約120名の子どもたちが参加してくれました。
野球・ソフトボールともカテゴリー別で分け，ボランティアの先生がそれぞれ担当を持ち指導にあたりました。

ブラジル代表に選ばれるような子どもから，初心者の子どもまでレベルは様々。でも，みんなに共通していたことは“ハジけた笑顔で野球を楽しんでいた”ってこと。
JICAの先生たちが子どもの楽しむ感情を引き出し，子どもたちもそれにつられて良い笑顔で野球していました。

あっという間の2時間の野球教室。
最後はそれぞれの先生が子どもたちへ熱い想いを伝えていました。

今回のこのイベントを通して感じたことは，ブラジルで活動する野球・ソフトボールの隊員一人一人が強い想いでブラジルに渡り，子どもたちやブラジル野球に真っ向からどーんとぶつかっていっているということ。並な想いでブラジルに来ているわけではないということを，ものすごく感じました。日本全国 北から南と出身は様々だし，キャラも一人一人違うけど，謙虚であり，人に献身的であるということは全員に共通していました。これもそれぞれが野球を通した教育の中で培ってきたもの。日本で野球に携わり，たまたまこのタイミングでブラジルに指導者という立場でやってきた人たちの集団。子どもたちへの関わり方や接し方はもちろん，今回JICAチームとして2試合，初めてチームを作り試合をしたわけですが，前々からチームメイトだったかのような雰囲気を作ることができたのも，芯の部分がみんな一緒だったからじゃないかと思います。
この2日を通して，多くのブラジルの野球に携わる方々が，私たちJICAチームのプレーやベンチワークに感動したと声をかけてくださいました。改めて教育的観点から見る日本の野球の価値を再確認しました。

私たち日本人指導者にとって，良いイベントになったのはもちろんですが，今回参加してくださった子どもや大人・指導者のみなさんにとっても良いイベントになったのなら嬉しい限り。
これからもこのような関係がいつまでも続くことを願っています。60周年記念おめでとうございました！