JICA海外協力隊の世界日記

~ガーナ便り~カカオの国からこんにちは!

【ガーナの暮らし】断水な日々。。からの素敵な出会い(?)

みなさん、ンドナミーン!(現地のエウェ語でこんにちは)

今日は、生活の様子を紹介しようと思います。

最近、私の頭の中の8割を占めているもの。それは「水の確保!!!」

いや、私だけではなく、私の任地トパリメに住む人々みんなが頭を抱えています・・。

例年以上に早い乾期入り+学校の生徒数が増えたことで年明け前に学校の貯水槽の水が尽きてしまいました。

生徒たちは、毎日水源まで往復20分×3セットの水汲みに行っており、

年が明けても「水がないから帰れませーん」となかなか学校に戻ってきませんでした・・

(トップの写真は、水源への水汲みの様子です)

任地は、ボルタ湖が近いにも関わらず、日常的に断水が起こります。

水を引いてきて濾過する仕組みがないとのことで、どの家もだいたい屋根から伝う雨水を貯水槽に貯めて使っています。

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私の家では、貯水槽の水を自動ポンプで汲み上げることで、水道から水が使えるようになります。

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つまり、貯水槽の雨水が尽きたらおしまい。断水生活がスタートします。

年明け以降、完全に貯水槽の水が尽きてしまいました。

水を確保する手段として私は、隣町から汲んできた水を買っています。

隣町の井戸水やポンプウォーター、きれいな川の水がイエローガロンと呼ばれるタンクに入れられて売られています。

しかし、このイエローガロン・・そう簡単には買わせてもらえません。

地域一帯が断水のため、まさに水の争奪戦になるのです。

朝6時ごろに買いにいくと、「今日はまだ来てないよー」と言われ、

8時ごろにいくと「もう売り切れたよー」と言われるのです。

たった2時間で?と思うのですが、みんな水を売りに来るのを出待ちしており、

水が来たら瞬時に売り切れてしまうのです。

売り切れる前に予約せねばと思い、水を運んでいる運び屋のおじさんに

「水買いたいから水汲んできたら私の家まで届けてくれる?」と直談判し、

「OKOK~」と言ってもらえたから一安心。

と思ったら大間違い。ここはガーナです。OKOK~と言ったからと言って来てくれるかは別問題。

家で待ちぼうけになり、泣く泣く飲料水であるピュアウォーターシャワーを

浴びる羽目になったこともありました。

待ちぼうけにならないためにも、先にお金を払って責任感を植え付ける方法や、

水が来たら近くの人に電話をもらう、おじさんを待ち伏せするなど、

あの手この手で水を確保する毎日でしたが、一人の青年の登場により状況が一変しました。


ある時、水売り場の近くの商店のおばちゃんに「お金渡すから私の水買っておいてくれない?」と懇願すると、

水が来たら電話をくれるとのことで、電話番号を交換し学校へ行きました。

その日の午後、知らない番号から電話があり、出てみると水の運び屋さんとのことで、

夕方に水を届けてくれるとのこと。

これまで何度もその言葉を信じては悲しい結果になったことも数知れず、

半信半疑で待っていると彼は本当に来てくれました。

そして、これまで水の確保に困っていた話をすると

「これからはあなたの専属ウォーターマンになってあげる」との神のお言葉が・・!

それ以来、朝に水を買う予約電話を入れると夕方には必ず来てくれるようになりました。

また、時には既に隣町のポンプが締まっており、水を確保できないこともあるのですが、

そんな日にもちゃんと「今日は水を持っていけないから明日の朝に届けるね」と連絡をくれるのです。

またある時は、いつも約束通り来てくれる彼が来てくれないことがありました。

待ちぼうけには、慣れっこなので、たまにはそんなこともあるよなーと思っていたら、

その日の夜に「マダム、本当にごめん。今日忙しくて行くの忘れちゃった」と素直に謝罪の電話をくれたこともありました(笑)

そして、次の日の早朝には、水を届けてくれて「昨日来れなかったから、このお金はいらないよ」と

謝罪の気持ちを態度で示してくれることもありました。

さらには、「今日は畑に行かないといけないから代わりに友達に行ってもらうね」と朝に電話をくれました。

夕方になっても友達が現れないので困って電話すると

「友達が音信普通になっちゃったから畑帰りにきたよ。畑帰りだったから今日は2ガロンでごめんね」と

神対応をしてくれたことも・・(涙)!

私の任地では、「Water is Life」と言われるほど、水が貴重です。

いくらお金があってもお金でシャワーを浴びることもトイレを流すこともできません。

日本にいる時、最も喜びを感じる瞬間は毎月の給料日でしたが(笑)、今は間違いなく水が手に入った時、

断水明けの「ちょろちょろ」という水温が聞こえた時です。

ガーナ人を信じては裏切られることもありますが、結局いつも助けてくれるのもガーナ人です。

「OKOK~」と軽い返事で約束を何度も反故にされた彼には「きぃー」と思いましたが、

彼のお陰で信頼できる専属ウォーターマンに出会えたことも事実なので、彼にも感謝しています(笑)

ちなみに1ガロン=25リットルくらいと言われており、1週間に8ガロン~10ガロンほどの水を買っています。

みなさん、一回のシャワーでどれくらいの水を利用しているか計算したことはありますか?

私は最低でも8リットルは必要になります。また、トイレをきれいに長そうと思うとこれまた8リットル・・。

いかに大量の水を毎日使っているかを実感する日々です。

そんな断水生活を続けた結果、今は少量の水で食器洗いが出来るという特技を身に着けました(笑)

私の家にある黒バケツ3兄弟。これが満杯になると心底ほっとします。

そして、私の専属ウォーターマン。毎回家までトラックで運んでくれます。神さま(泣)

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生徒たちも水不足で水の確保に困っていますが、カメラを向けるとこの笑顔!

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「マダム、私たち毎日水不足で困ってるってこと日本のみんなに知らせてね~」ととても困っているようには見えない素敵なショットをいただきました(笑)

ガーナにいるとたくましくなりますね!

それでは、また~!

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