JICA海外協力隊の世界日記

Malo!~常夏の楽園サモア日記~

第1回教育キャラバン~準備編~

サモアには現在多くの教育隊員がいます。小学校、中等学校、障害者支援施設、文部科学省と職種は様々ですが、サモアの子どもたちや教育と関わる活動をしています。そんな教育隊員の話し合いの場として教育分科会というものが設けられました。その教育分科会の中で、

「それぞれの活動とは別に、何かサモアの子どもたちのために活動できないか。」

「一人じゃできないけど、みんなで協力すれば何か大きなことができるかもしれない。」

そういう思いから「教育キャラバン」という活動を行うことになりました。そして何をやろうかみんなで話し合いました。それぞれ活動している環境も違うので感じていることも少しずつ違います。しかし話し合っていくうちに多くの人が共通して感じていることがあり、今回が自ずと二つのテーマに絞ることができました。

一つが「環境教育」、もう一つが「日本文化紹介」です。

多くの隊員がサモアに来てから気になっていたのがゴミの問題でした。道路沿いや海に落ちているゴミ。それは学校でも同じでした。事実私の配属先の学校でも、昼休みに子どもたちがお菓子やアイスを食べた後、その袋をそのまま地面に捨てている姿をよく見かけていました。先生に注意されて拾ってゴミ箱に捨てることもありますが。しかしそのゴミ箱も中身がいっぱいになると学校の裏のゴミ置き場のようなところに捨てられ、火をつけて燃やされます。自給自足で生活していたころ生ごみを捨て肥料や家畜のエサにしていたのと同じように、プラスチックやビニールなども捨ててしまっています。

そんな現状をどうにかしたいと感じていた隊員は少なくありませんでした。そこで「どうしてゴミを地面や海に捨ててはいけないのか。」「このままゴミを捨て続けていたら2100年のサモアはどうなってしまうのか。」という内容の劇に仕立て、途中ゴミの分解実験の結果やサモアのゴミ処分場の様子などを見せることにしました。日本語で作った台本を英語、サモア語に翻訳し、各自台詞を練習する一方で、衣装や小道具を作って、何度も練習。長いサモア語の台詞を暗記しているのには驚かされました。

そしてもう一つが「日本文化紹介」です。それぞれの配属先では日本や日本人について多少知ってはくれているもの、詳しく紹介する機会はありませんでした。そこで日本や日本文化についてもっとよく知ってもらいたいということから日本文化紹介をすることにしました。サモアの人々は歌ったり踊ったりすることが大好きです。そこで今回は日本文化の一つとして「ソーラン節」を一緒に踊ることにしました。

日本の位置、気候、四季、そして漁の話からソーラン節の紹介へというパワーポイントの作成と、サモア語の指導の台本のサモア語への翻訳との2チームに分かれて作業を進めました。もちろんソーラン節の練習は一緒に行いました。練習の次の日はいつも筋肉痛になっていました。

9月から話し合いを重ね、いよいよ迎えた本番前日、2月1日(日)。朝起きたらひどい大雨。延期が心配されましたが、雨も弱まってきたので様子を見ながら実施することに。会場はサバイイ島だったので、ウポル島の隊員はフェリーに乗って来てくれました。

全員集合して最終ミーティングとリハーサル。初めてお互いの内容を見合いました。さぁあとは本番のみ。天気次第なところが大きいですが、ここまでくればあとは臨機応変に対応していくしかありません。

本番の様子は次回のブログでお伝えします。

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