JICA海外協力隊の世界日記

井上幸一のクルシェヒル滞在日記

何となくクリスタル? 

写真のガラス皿にある物体は何だと思われますか-水晶の原石?でっかい氷砂糖?実は岩塩です。私も初めて手にしましたが硬さも重さも石そのものです。が、舐めると非常にショッパイ (因みに、隣の小さな器に入ったものは前回のブログで紹介したTUZ湖の塩で、ザラザラとして如何にもといった感じです)。所謂、クリスタル・ソルト(写真のように黄色味を帯びた珍しいものもあり、純度98%と高品質の食用塩)の採掘場がクルシェヒル市内から30分程の田舎の畑の中にあることをつい先日聞きつけ、新たな観光資源となり得るのではと、早速Yıldız文化観光局長と視察に出向きました。

塩鉱は元々国営会社が採掘していたそうですが、現在はALTlN TUZ 社という民間会社が採掘権を取得し事業を展開しているそうです。Mr.ムスタファ社長の案内で坑内を見て回りました。中はひんやりとして非常に涼しく、奥行きも高さもかなりあって想像以上の広さで、坑内でちょっとしたコンサートやイベントが開けるくらいの規模です。あちこちにクリスタル・ソルトの原石が散乱し(原塩?は将に岩の大きさです)、柱自体も塩の結晶でできており、また、幾つか有る坑道の中には岩塩で出来た療養部屋があったりと日本ではまずお目にかかれない珍しい光景が続き興味が尽きません。カパドキア各地に点在する地下都市とは違った荒削りの魅力が有ります。

ムスタファ社長から、塩の採掘だけではなくツーリズム関連で何かに応用できないかとの問い掛けもあり、今後の活用に向けて文化観光局と連携していく事になりました。ただ、観光用設備も整って無く、現役の採掘場のため安全面からも会社側の案内誘導が必要なため、現時点では一般の観光コースに組み込むのは難しいと思われますが、ヘルスツーリズム向けホテル&療養所やコンサート等のイベント空間としての活用等他のカパドキア地方にない観光資源としてのoriginalitypotentialityの高さは確信しました。で、早速、アンカラとイスタンブール在住の日本人有志の皆さんが88~9日で催行されるTUZ&SEYFE湖ツアーの見学コースに推奨し、日本人観光客では初めての塩鉱訪問が実現することになりました。皆さんの感想、評価が楽しみです。次回は、中~下旬頃の予定です。

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