JICA海外協力隊の世界日記

伊藤のラオス奮闘記

「一体何を考えているというのですか...?!」

 

私は今、同僚(名前はエッグ)と一緒に、ウドムサイの特産品である「葛」の技術研修の企画を進めています。その為、研修実施に向け事前に生産者と関わりを持つ時間が必要であり、生産村の古い情報だけではなく最新の聞き取り調査が必要です。しかし生産村は配属先から約6070㎞離れた場所にある為、なかなか村へ行く機会がありません。

そんなある日の出来事。

同僚A「明日エッグ(同僚)は葛の生産村へ行くよ」

私:「え、明日?!聞いてないよ、私も明日一緒に行きたい。いいよね?」

同僚A「ダイ、ダイ(ラオス語で大丈夫、行けるよ)」

葛の技術研修は私とエッグが2人で考えた企画。今まで何度も相談を重ねてきました。その為、てっきり村へ行く際はもちろん私も連れて行ってくれるものかと思っていました…。

それなのに実際はこの有様。。。私に一言も伝えてくれなかったのかと悲しくなりつつも、村訪問の日取りはいつも直前に決まることがお決まりパターンなので、あまり深く考えず翌朝連れて行ってもらうようにと考えていました。

ところが翌朝職場へ出向くと…

ドライバーとして一緒に村へ行く同僚Bの姿。

私:「今日は私も一緒に行くべきですよね。なぜなら生産者研修に向けての事前調査が必要でしょう。一緒に行けるよね?」

同僚B「今日は研修生3人を連れて行くんだよ、愛奈は乗れないんじゃないかな…?(困惑の表情)」

私:「え…」

※研修生:大学生のインターンシップのようなもの

村へ訪問する際は、私への配慮はいつだって何一つとして無いのに、何故期間限定で職場に来ている研修生達への配慮はしっかりできるのか。(研修生が若くて可愛いから一緒に行きたいに違いない…)

それに今は尚更、葛研修の事があるのに…研修当日まで日数がないのに…同僚は一体何を考えているんだろう…

普段そう簡単に村へ行けない私は、焦りと同僚達に対する不信感から、その後エッグに自分の本心をぶちまけました。(実は無理やりにでも車に乗り込めば私も行くことが出来たのですが、どうしても同僚の考えが理解できず、私は行くことを選択しませんでした。)

生産者訪問から戻った翌日…

私はいつもの席でパソコンと向かい仕事をしていました。そこにエッグがやってきて、「話が出来るか?」と私に尋ねた後、生産者研修に対しての考えや村で得た情報など、様々な話してくれました。

実は、久しぶりに同僚に対して自分の本音をバシッと強く伝えてしまった為に、どんな対応が返ってくるのだろうと少し心配になっていたのですが…(ラオスでは相手に怒ってもあまり意味を成さない。むしろ引かれることが多い)

その時の同僚の姿からは、私の気持ちを真剣に汲み取って話をしようとしてくれている事が伝わり、同僚に本音を伝えて良かったなぁと、1歩また前進できたなぁと嬉しく感じました。

私が主体の研修では全く意味がなく、配属先・同僚を主体としながらも、その中で外国人の私にしか見えない視点を交え、しっかりと意味を成す内容の濃い研修を一緒になって作りあげたい。

そんな想いを込めながら、エッグとは色々な話しが出来(伝わっていると信じてるよ♡)、結果として先日ついに私も生産村を訪れることが出来ました!!(その様子は次回お届けします!)

同僚達と一緒に仕事をしていると、なかなか理解しがたい考え方に出会うことも多いけど…なんせ信じないと始まらない!

だから私はいつも前向きに物事を捉えるようにしています(笑) 『きっと私の想いは届いている~!!!!!』

  • 写真①:ウドムサイの特産品、葛糸
  • 写真②:私が通っている職場
  • 写真③:葛生産村の風景

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