JICA海外協力隊の世界日記

伊藤のラオス奮闘記

生産者への縫製技術研修①

1015日~19日の5日間、生産者に対する縫製技術研修を実施。

配属された当初から感じていた、ラオスの特徴的な民族柄とウドムサイならではの葛を活かした商品があればいいのに…!!

特徴的な民族柄は、主にラオスの女性が着用する巻きスカート(シン)に使用されていますが、それが…めちゃめちゃ可愛いのです!ですが、観光客はシンを履く機会がありません。

村の生産者達の村の収入元は主に農業+手工芸品。とてつもない時間をかけて作った織物たちが、売り方を知らない為にその価値を多くの人に知ってもらう機会がないままになっている。生産者達はただもくもくと代々受け継がれてきた経験のあるシンやスア(ラオスの服)、ストール・テーブルクロスなどを作る。販売できる種類が実に限られている。

そして、生産者達のやる気を引き出すためにも、新しい知識を学ぶ機会を。

同僚と準備に準備を重ね…ついに研修がスタート。

手順としては、私が製作するデザインを説明する。先生が必要な材料を実践しながら説明。

あとは、手順の段階ごとに先生が随時説明に入る。

縫製経験のある生産者が殆どなので、吸収力が速いこと!

5日間、朝来たと同時にすぐに集中、休憩時間も殆どなくひたすら集中。

1つ出来上がると次の練習がしたい!と、時間が許す限り上達に向けて取り組む姿。ラオス人の女性のやる気・意欲はすごい!

分からないところはみんなで教え合いどんどん上達します。

私も同僚もこの研修を意義のあるものにしたくて、研修中は講師や参加者の様子を伺いながら、

「外国人やお客様がどこに着目しているのか」

「どこに気を付けるべきなのか」

適宜声をかけながら外のお客様を常に意識しながら製作に取り掛かかれるように誘導しました。

これは外国人である私がすべき事。

ただ、すんなりは受け入れてくれません。

人への伝え方。非常に難しいなと感じた場面です。

私の片言なラオス語、尚且つ縫製のプロでもない自分の話をすんなり聞き入れてくれる方が稀かとは思いますが、いかに楽しく相手のやる気を損なわないようにしながら言葉を伝えるか!なかなか苦戦しました。

特に県都から離れた奥地で暮らす生産者達への指導は非常に難しく、普段から村の小さなコミュニティの中で生きる彼女達へ、何か一つ伝えるにもなかなか理解してもらえない。

「村の生産者と関わるのは非常に難しい!」これは、同僚がいつも口にする言葉ですが、私自身改めて実感しました。

反省点・改善点、沢山のことに気付くことが出来る貴重で濃厚な5日間となりました。

つづく…

写真① 熱心に先生の話を聞く生産者たち

写真② 説明用デザイン図

写真③ 同僚と自分も出来る限りフォロー

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