JICA海外協力隊の世界日記

Sasa!ケニア・ティカ通信

任地の交通事情①

Mambo!みなさんこんにちは。
ケニアで環境教育隊員として活動している加賀瀬です。
今回は、ケニアの交通事情について書いていこうと思います。

交通に関して、ケニアに来て最初に驚くのは、日本車の多さですね。
ジョモ・ケニヤッタ国際空港に降り立ってから、ナイロビ市内へと向かう道中。最初に見たケニアの光景は、道路を埋め尽くす日本車でした。
視界に映る車の9割以上が日本車だったように思います。
ケニアは日本と同じく自動車が左側通行です。「アフリカに来たのに、たくさんの日本車が左側通行をしている」という光景が、最初は何とも不思議だったのを覚えています。

ケニアで走っている自動車のうち、実に8割が日本車なのだそうです。その多くは中古車です。
そのため、日本のカーナビがそのまま付いている車も少なくありません。
日本のカーナビは英語の設定がないものが多いです。時々タクシーの運転手に「日本語は読めないから、言語設定を英語に変えてくれないか」と頼まれることがあるのですが、最終的に「ごめん、英語の設定がないみたい...」という話で終わります(笑)

生活しているとヨーロッパやインドの車も見かけますが、やはり日本車が圧倒的に多いですね。

では道路事情はどうなっているでしょうか。
街と街を繋ぐ道路や、街中の主要な道路は舗装されています。
上の写真は、ナイロビとティカを結ぶスーパーハイウェイと呼ばれる高速道路です。3車線道路で、舗装もしっかりされていて快適です。

一方、ティカの街中の主要道路でも、舗装がはがれて道に穴が空いているような道路もあります。
主要道路を外れると、未舗装の道もたくさんありますしね。それでもティカは都市なので、それなりに整備されているのではないかと思っています。
もっと地方に行けば、未舗装の道路がたくさんあるんじゃないでしょうか。

首都のナイロビには信号があるのですが、スーパーハイウェイに乗ってナイロビを出ると、信号機をまったく見かけなくなります。
私の知る限り、ティカの街中には信号は一箇所もありません。それでも多くの車やバイクが、街中を走り回っています。

roundabout01.png

信号のないティカでは、どのように交通をコントロールしているのでしょうか?
一つには、ラウンドアバウト(Roundabout)という円形の交差点があります。
自動車はラウンドアバウトへ侵入すると、時計回りに進み、自分の進みたいところで左折して出て行きます。
通常の交差点と違って右折が存在せず、すべての車が同じ方向に進むので、比較的に交通事故が起こりにくいのだそうです。

その他に、バンプ(Bump)があります。
これは道路上にわざと突起を作り、上を通過する自動車に強制的にスピードを落とさせるものです。アスファルトをかまぼこのような形に盛り上げて作ってあります。
スピードを出したままバンプの上を通ると、衝撃を受けたり、場合によっては車にダメージがあるので、スピードを下げざるを得ないのです。
住宅地などにたくさん設置されています。バンプと併せて横断歩道が設置されていることも多いです。

なんとスーパーハイウェイにも、ところどころにバンプがあり、横断歩道が設置されている場所があります。
人々はそこで高速道路を横断するのです。日本ではまず見られない光景ですね。

ドライバーたちは、バンプの上は極力通りたくないらしく、路肩に余裕のある道路だと迂回したりします。バイクのライダーは、歩道を通って避けたりしています。

そんな街中の交通事情ですが、みんなけっこう譲り合いをする、というのが私の印象です。
交差点で交差側や対向車線の車に道を譲ったり、横断歩道を渡る歩行者のために車を一時停止したり。
譲り合いの精神、というよりは事故を回避したいのだと思います。交通事故を起こすと、警察に逮捕されたり、治療費や車の修理でお金がかかったりしますからね...
それでもやはりケニアの交通事故は多いようです。

街中にはどんな交通手段があるのか、紹介したいと思います。
ティカの街中でよく見かけるのは、タクシー、トゥクトゥク、ボダボダ、自転車タクシー、バス、マタツなどです。

トゥクトゥク(Tuk Tuk)は、三輪車のタクシーです。赤や黄色などの鮮やかな色のものが多いですね。
ケニア国内どこでもトゥクトゥクが走っているわけではないらしいのですが、ティカには特にトゥクトゥクが多いそうです。

ボダボダはバイクタクシーのことです。
オートバイの後部のタンデムシートに乗ります。普通はタンデムシートに1人で乗るものだと思いますが、2人や3人でタンデムシートに乗っている姿を見かけることがあります。
日本では、オートバイに乗る場合はヘルメットが必須ですが、こちらではそうではないようです。ボダボダのライダーたちでヘルメットをかぶっている人は、ほとんど見かけません。
代わりにこちらでは、蛍光材を使った安全ベストが必須だそうで、ボダボダのライダーたちもみな蛍光ベストを着ています。

自転車タクシーは、自転車の荷台にタンデムシートを設置したものです。ボダボダの自転車版ですね。

こういった交通系の人たちは、ガソリンスタンドやスーパーマーケット・市場の近く、「ステージ」と呼ばれるバスやマタツの発着場所など、人通りの多い場所にたむろしています。
彼らは同業者でグループを作っているようで、グループごとに縄張りがあるみたいです。

バスとマタツについては、次回のブログで触れたいと思います。
それではみなさん、Kwa heri!

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