JICA海外協力隊の世界日記

Sasa!ケニア・ティカ通信

ケニアの国立公園① ~ナイヴァシャのロンゴノット山とヘルズ・ゲート国立公園

Sasa! みなさんこんにちは。
ケニアで環境教育隊員として活動している加賀瀬です。

隊員として活動してはや1年以上が過ぎました。残された期間は11ヶ月。
残りの時間の中で、何を成し遂げられるのか、何を残すことができるのかを意識する時期になってきました。

とは言え、協力隊員の活動は2年間と長期にわたります。時には息抜きや気分転換が必要です。
そして幸いにして、ここケニアは旅行先には事欠かない国なのです。

ケニアでは、復活祭(イースター)の前の金曜日(グッド・フライデー)から、翌月曜日(イースター・マンデー)まで4連休の祝日です。
キリスト教徒の多いケニアでは、クリスマスに次いで重要な祝日だそうです。
今年はこのイースター休暇を利用して、ナイヴァシャへ旅行してきました。

ナイヴァシャはナクル郡に属し、ケニアの首都ナイロビの北西約70kmの距離にある街です。
人口約20万人の都市で、街のシンボルであるナイヴァシャ湖があります。
ナイヴァシャには、ロンゴノット山国立公園(Mt. Longonot National Park)と、ヘルズ・ゲート国立公園(Hell's Gate National Park)という2つの国立公園があり、観光客が多く訪れるそうです。

ロンゴノット山は標高2,780mの火山です。最期に噴火したのは19世紀中頃と伝えられています。
山頂には、富士山のように火口があり、周りを歩いて回ることができます。火口は富士山より大きく、一周するのに3時間くらいかかります。
そして、火口の中は写真の通り、一面の森になっています。

富士山と同じく独立峰で、山肌には森が少ないので、とても眺望の良い山です。
隣接するヘルズゲート国立公園や、ナイヴァシャ湖がよく見えます。
登った日は雨季でしたが天気が良く、風が涼しくて、最高の登山日和でした。

また、登山の途中でキリンやシマウマに遭遇することもあります!
日本の山なら、カモシカやイノシシに出くわすようなものでしょうか。さすがケニアですね。

Longonot02.png

大地溝帯(Great Rift Valley)と呼ばれる巨大な谷が、アフリカ大陸を縦断しています。北は中東から、南はマラウィやモザンビークまで、6,000km以上にわたる巨大なものです。

大地溝帯はケニアの真ん中を南北に走っており、ケニア山やトゥルカナ湖といった起伏に富む地形をかたちづくっています。ヘルズ・ゲート国立公園ナイヴァシャ湖もこの大地溝帯の一部です。

ヘルズゲート国立公園では、写真のような大地溝帯の巨大な断層を見ることができます。
ここには、ライオンなどの大型の肉食動物が生息していないことから、車でなく徒歩や自転車で移動することが認められています。
様々な野生動物が歩き回る中を、自転車で走り抜けることができるのです。シマウマ・イボイノシシ・ガゼル・ハーテビースト・ハイラックス・キリン・アフリカスイギュウ・アヌビスヒヒなどの動物を見ることができました。

この国立公園内には、オルカリア地熱発電所があります。
ここオルカリアで発電された電力が、ケニア全土の電力の4割以上を賄っているのだそうです。
山道を行かねばならず、自転車では近くまでいくことはできなかったのですが、遠くから一部の施設を見ることができました。

JICAホームページ

Hippo.pngそのほか、ナイヴァシャ湖には約2,000頭のカバが生息していて、ボートツアーで見に行くことができます。
ナイヴァシャ湖はここ近年、急激に水位が上昇していて、気候変動の影響ではないかと考えられているそうです。
カバは水深の浅い場所を好むことから、そのような水没したかつての陸地に生息しているようです。

以上、今回はケニア・ナイヴァシャの国立公園について書きました。
それではみなさん、Kwa heri!

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