2023/03/03 Fri
任国 自然
ケニアの国立公園・番外編~マサイ・マラ国立保護区
Jambo?みなさんこんにちは。ケニアで環境教育隊員として活動している加賀瀬です。
任期終了まで残りわずかとなり、活動が徐々に軌道に乗ってきたり、最終報告の準備を始めたりと、忙しい時期に差し掛かってきました。
今回のブログでは、そんな忙しい時期に入る前に行ってきた、ケニア最後のサファリについて書きたいと思います。
これまでも紹介してきたとおり、ケニアにはたくさんの魅力的な国立公園や保護区、保護施設があり、ケニアの豊かな自然、動植物を見ることができます。
たった2年間の任期ですべてを見て回ることは不可能なのですが、その中でも「定番」と呼ぶべきものがいくつかあります。
今回訪問したマサイ・マラ国立保護区(Maasai Mara National Reserve)は、その中でもトップにあがるでしょう。ケニアのサファリの横綱です。
マサイ・マラ国立保護区は、ケニア野生生物公社(KWS: Kenya Wildlife Service)の管轄する「国立公園」ではなく、地元の自治体によって管理される「国立保護区」です。首都ナイロビの西、ナロク郡にあります。
隣国タンザニアのセレンゲティ国立公園と地続きとなっており、多くの種類の野生動物を見ることができるのが特徴です。
また、国立公園ではないことから、管理のルールもKWSのものと異なっています。それゆえに、上の写真のようなバルーンサファリや、夜のサファリを楽しむことができます。
明け方に飛び立ち、マサイマラに昇る朝日を見ながら遊覧飛行ができるバルーンサファリは格別で、ケニア観光をしたい方にはおすすめです!
マサイマラの魅力は、多くの種類の動物を見ることができることです。
今回のツアーでは、ライオン、ゾウ、キリン、シマウマなどの定番の動物たちはもちろん、ヒョウ、チーター、ハイエナなどの肉食動物もたくさん見ることができました。
獲物を捕まえたばかりで、まだ息が上がっているチーター(上の写真)。
ケニアに来て初めて見た野生のヒョウ(下の写真)。
深夜から早朝にかけて、宿の寝室まで聞こえてくるハイエナの遠吠え。
マサイマラ以外ではなかなか見られない草食動物トピ(一番下の写真)。
子供を草むらに隠して、私たちの注意をそらすためにわざと遠くに離れていくトムソンガゼル。
きょうだいでじゃれ合うライオンやゾウの子供たち。
深夜、突然の雨にも動じることなく眠り続けるライオン、など。
数日のサファリでも、かなり多くの種類の動物を見ることができます。観光客にとっては魅力的な要素ですね。
マサイマラで最も有名なのは、ヌーやシマウマの大移動(Great Migration)ではないかと思います。
ヌーやシマウマは毎年、隣接するタンザニアのセレンゲティ国立公園との間を何千kmも移動しているそうです。それを追って、肉食動物たちも移動していくのだそうです。
上の写真はマラ川という川です。ヌーの群れが川を渡り、それをワニが襲うシーンをテレビ番組などで見たことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
私が訪れたときは大移動の時期からは外れていましたので、川は静かで、カバの群れが水中で休んでいたり、大きなナイルワニが川にぼんやりと浮かんでいたりしていました。
ヌーやシマウマが渡る場所がいくつかあり、そこは大きくえぐれています。毎年の大移動の規模を想像させれられますね。
今回のツアーはヌーたちがセレンゲティにいる時期でしたので、マサイマラではほとんど見かけませんでした(なので、写真はありません笑)
しかし、マサイマラへ移動してくる時期には、数百万頭のヌーが大地を埋め尽くす光景が見られるそうです。
ツアーガイドの話によれば、今年の大移動の時期にはヨーロッパなどから観光客が殺到するようで、マサイマラ近隣のホテルがもう予約できない状況だそうです。
観光業はケニアの重要な産業ですから、嬉しい悲鳴なのかもしれません。これをお読みの皆さんも、いつかマサイマラを訪れて、「ライオン・キング」の世界を堪能してみてはいかがでしょうか?
これまでケニアのサファリを取り上げてきたこのシリーズも、今回が最後になりそうです。ケニアのサファリの魅力が少しでも伝わっていれば幸いです。
それではみなさん、Kwa heri!
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