2024/02/29 Thu
サッカー 文化 生活
サッカー現場の違い
bondia!diak ka lae?
今日は嬉しかった話を。
先日の活動(サッカーの練習)後のクーリングダウン(整理運動)の時のこと。
選手の一人がソフトキャンディをみんなに配り始めました。
こちらではよくある光景なので放おっておいたのですが、ほとんどの選手がゴミをポイ捨てしたのです。
日本のサッカー現場では、ゴミのポイ捨てなんて有り得ない。それどころか見つけたら拾う選手が多いはず。
すぐに全員を集合させて対話しました。
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《私》
お菓子を食べることはいい。気持ちのリフレッシュやコミュニケーションになる。
でも、前に聞いたことがある人がいるだろうけど、グラウンドでゴミをポイ捨てすることを俺は許さない。
君たちはワールドカップを知っているよね?サッカーをやっている人なら誰もが一度は夢を見る場所。
そのグラウンドにゴミは落ちてると思う?ワールドカップに出場する選手はゴミをポイ捨てすると思う?
《選手》
捨てないと思う。
《私》
俺もそう思う。少し話を替えるけど、俺がここに来ている理由は何?
《選手》
サッカーを教えること。
《私》
そう。日本で学んだサッカーのトレーニングや理論やルールを君たちに教えること。
そして、日本のサッカーの現場のことや文化を教えることも仕事の1つ。
新しく入った選手も多いから改めて1つの大切なことを教える。
俺は日本のサッカー現場は世界で一番綺麗だと思う。ゴミを捨てる人はいないし、見つけたら拾う。グラウンドや控え室にゴミは無い。
ゴミが無いから強い、ということではないよ。ゴミの何が問題なのか考えてみよう。俺はトレーニング中にも「考えろ」っていつも言っているね。
例えば、このグラウンドにはよくペットボトルの蓋が落ちてる。もし転んだ時にそれが目に入ったらどうなる?
それがペットボトルの蓋じゃなくて、もっと危ない物だったら?
ゴミが無いということは、ケガのリスクが1つ無くなることになると思う。
それだけじゃない。ゴミがあるグラウンドと、ゴミが無いグラウンド、どちらが気持ちよくプレーできる?
ゴミを捨てる人と捨てない人、どちらが良い選手になれるだろうか。たぶん、日本のプロサッカーチームはゴミをポイ捨てするような選手と契約しないよ。
他にも色んな理由があるけど、ポイ捨てした人の中で、ここまでの私の話に納得できた人は捨てたゴミを拾いなさい。
ポイ捨てしていない人は周りを見なさい。私の話に納得できた人は近くにゴミが落ちているなら拾いなさい。
「周りを見る」も俺がトレーニング中にいつも言ってる。ゴミ拾いがサッカーにも活かせるかもしれないよ。
《コーチ》
そうだぞ!ゴミは適当に捨てたらダメだ!
《私》
おい!お前も捨てただろ!それ(落ちてるの指差す)はお前が捨てたゴミや!俺は見てたぞ!お前にも言ってんの!
《選手の一人》
俺も見てた!
《コーチ》
…す、すみません…
(全員爆笑)
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実は選手だけでなく、コーチもポイ捨てをしていたのです。
コーチは頭ではポイ捨てはダメだと分かっているのかもしれないけど、無意識の習慣になっている様子。
嬉しかった話はココから!
その翌日。
トレーニングを始めようと選手を集合させたら、ポイ捨てコーチ(笑)が一言。
「
との謝罪と提案をしてきたのです。選手全員それに同意してグラウンドを一周ゴミ拾いしました。
コーチが自分で考えて行動した。私がカタコトのテトゥン語(現地語)で、一生懸命に、相手の目を見て話したことで思いが通じたようで嬉しかったな。
私は活動当初から、ずっと、グラウンド内のゴミを拾う姿勢を黙って見せ続けています。
半年程前にも一度、練習後にゴミのポイ捨てを厳しく注意しました。
その場にいた選手の数名は、今でもたまに、私と一緒にゴミ拾いをしてくれます。
今回ポイ捨てした選手は、
開発途上国の多くはゴミに関する何らかの問題を抱えていると思います。
スポーツは青少年の健全育成にも繋がる。トレーニングだけでなく日本の良いところを「継続」
だがしかし。彼らの最後尾からついて行った私が一番ゴミ拾ったんですけどね…(私と彼らの「ゴミ」
最後までご覧いただきありがとうございました。
ate tempu seluk!(テトゥン語で「アテテンプセルク!/またね!」)
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