JICA海外協力隊の世界日記

新エジプト記

4回目のJapanDay(2)

【前回のクイズ】

Q:活動中一番私を悩ませた学生の言葉とはいったい何でしょうか。

A.「やりたくありません」

B.「わかりません、先生がやってください」

C.「どうしてしなければならないんですか」

【正解】

B.「わかりません、先生がやってください」

前回のクイズの答えはBでした!

実際ACも言われそうなのですが、意外にもBを言う学生のほうが多いです。

それぞれのリーダーを中心にJapan Dayでの発表内容を決めるようにしたことは前回も書きました。

リーダーが決まったあと、各グループで内容を決めてPlanシートを作成する課題を与えました。

活動の中身や準備を自分たちで話し合うことも必要だし、必要な道具や予算も早めに出す必要があったからです。

そうした結果まず聞かれたのが、

「先生、日本のお菓子は何をつくりますか?」

「先生、浴衣は何をしますか?」

といった質問です。

え?何をする??

したいからリーダーになったんじゃないの??

まず何をするかというところでリーダーからこうした質問が寄せられ、最初の「わかりません」が来ました。

何をつくるか、何をするかをグループで決めてほしいのに、その答えを先生に決めてもらいたいというのです。

その次に来た質問はこのようなものでした。

「先生、キュウリがいくらかわかりません。」

え、キュウリの値段?

エジプト人のほうが知ってるんじゃないの?

グループの人もみんな知らないの?

先生はなんでも知っているという気持ちがあるのか、本当に細かいことまで聞いてきます。

2の「わかりません」は衝撃でした。

わたしも流石にきゅうり1本の値段は知らず、答えられませんでした。

(※エジプトは量り売りなので1ついくらかというのは計算しにくいのです)

そのあとも、

「メンバーがいつも練習に遅れてきます。どうしたらいいかわかりません。先生どうにかしてください。」

や、

「意見がまとまりません。先生が決めてください。」

など、

とにかく自分たちではみんながまとまらないので、先生がしてくださいというお願いがいくつもありました。

ここで私が「これを作ればいい」とか「こうしなさい」と言うことは簡単ですが、はたしてそれはこの子達のためになるのでしょうか。

みんな最初は不安だから見本が必要です。

私もなにかをするときは不安だから、それについての専門書を読んだり、Youtubeで動画を見て準備するわけです。

何も手助けがない状態なら、時間もかかるし間違ったことをしてしまうかもしれません。

人は間違えることに臆病です。

誰だって最初からうまくやる方法があるなら、その答えがほしいと思います。

でも、それでいいのかなと思ってしまいました。

手を持ってもらって、支えられて、依存して、その人がいなかったら何もできない人間になって、それで人生はうまくいくのでしょうか。

ときには危ないこと、うまくいかない経験があってもいいと思います。

命がなくなるわけじゃないなら、何度でも失敗していいと思います。

このJapan Dayに関しては「うまくいくかどうかじゃないな」と思いながら、自分なりに学生たちと向き合って過ごすことにしました。

そうした中、年が変わって20191月。

いよいよ内容を最終決定しなければならない時期が来ました。

ここで全体会議を開催。リーダーも他のメンバーも全員集めて会議を開きました。

しかし、ここでもまた新しい問題が・・・。

さて、問題です。

Q:新しい問題とはいったい何でしょうか。

下からひとつ選んでください。

正解は次回発表いたします。

A. 新しいアイデアがたくさん出て、収集がつかなくなった

B. リーダーがまた変わり、メンバーも1から決め直した

C. 普段参加しない学生が会議に参加し、1から説明して会議が終わった

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