JICA海外協力隊の世界日記

マーシャルのゴミから見える世界

その16:環境教育への取り組み〜特に内向けについて

今回は環境教育についての取り組みをご紹介します。私は環境教育の専門ではありません。しかしながら必要に迫られて内向け(MAWC職員向け)と外向け(一般市民向け)に廃棄物に関する環境教育を行なっています。外向けはMAWCの広報担当者と共に、学校、教会、公民館などを中心に、MAWCの現状、3Rの重要性などについて、相手側の要望に応じて実施しています(概ね月1〜2回実施中)。今回は内向け環境教育についてご報告します。写真は初回オープニングの場面です。

#01 内向け(MAWC職員向け)環境教育を始めるまで

 以前の本報告第2号で触れましたが、職員の廃棄物処理に対する取り組みは明るくかつ決められたことはキッチリとこなしている、とご報告しました。基本姿勢は全く問題ないのですが、仕事ぶりを見ているとなぜこの仕事が必要なのか?この仕事の価値は何か?といったことには無関心あるいは学ぶ手立てがないということがとても気になっていました。

 もし、自分がやっている仕事の意味や価値が少しでも理解できると、もっと仕事に対する取り組みが変わるのではないか? もっと言えば、自分の仕事に対する誇りというものが芽生えてくるのではないか? という期待が膨らんできました。

 でも、これはあくまでも私自身の期待であり、本人たちはそんなことは望んでいないかも知れません。悩んでいてもしょうがないので、まずGM(所長)に相談してみました。すると、「いいアイデアじゃないか」との返事。こうなればやるしかありません。試行錯誤しつつ、とにかくやってみることにしました。

 実施にあたっては、廃棄物処理の基本の基本について、誰でも理解できるようにわかりやすい言葉で、集中力が途切れないように短時間かつ定期的に実施することにしました。MAWC One Point Manual (OPM)と称して、毎月末金曜日の昼休み、15分限定で計画しました。参考として、年間カリキュラムを示します。

#02 MAWC OPM を始めてみて

 さて、悩みながら始めたこのOPMですが、始めてみると予想に反して、職員の出席率は高く、少なくともOPM講義中はみんな真剣に聴いてくれているようです。たぶん聴いた瞬間はわかった気になっているかも知れません。でも、おそらく1ヶ月後にはほとんど忘れていることと思います。

 レビューとして、前回のまとめであるOne Pointを全員に聞いてみますが、最初はほぼゼロ回答でした。ところが、最近は少しずつですが回答する人が増えてきた気がしています。大いなる進歩と理解して、継続が第一優先で実施中です。とにかく1年目は最後までやってみて、職員の多くが参加してくれたら大成功と考えています。きっと彼らの記憶の片隅にOPMというものをやっていたなということが残っていくのだろうと思っています。写真は講義に聴き入る職員の人たちです。

 幸い、私の後任のSV派遣候補も決まったようです。来年以降も毎年見直しながら継続していくことを望んでおります。そして、長い時間がかかるかも知れませんが、少しずつでも職員の仕事に対する取り組みが変わっていくことを期待しています。

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