JICA海外協力隊の世界日記

マーシャルのゴミから見える世界

その15:Ebeye(イバイ)って、どんなとこ?

前回報告では、マーシャル第2の都市であるEbeyeのゴミ事情についてご報告しました。

 今回はEbeyeの街角の様子を報告します。街角を歩くとまさに街中に子供があふれているという状況です。また、街中の道路舗装はかなりめくれて、あちこちに水溜り。まるで、私が幼少の頃住んでいた住宅団地に舞い戻った感覚に襲われました。冒頭の写真をご覧ください。

 子供があふれている理由は、出生率が高く子供の比率が高いこと、面積わずか0.36kmに約1.5万人もの人が居住し人口密度が高いこと(世界で5番目に人口密度が高い島とのことです)、そして今回の業務出張時にはデング熱流行中のため、学校が休校となっていることが重なっているためです。

01 Ebeyeの概況

 Ebeyeの位置図を示します。Ebeyeは世界有数の広さを持つKwajalein環礁を構成する島の一つです。冒頭で述べたように、小さな面積の島に人が密集している状況です。その隣にはもっと大きく、空港まであるKwajalein島があるのに、なぜわざわざこんな小さな島に?

 その理由は、Kwajalein環礁全体がアメリカの宇宙防衛基地の最前線だからです。そのため、Kwajalein島は米軍基地のある空港として、米軍関係者のみが生活しています。見方によっては本来Kwajalein島に住むべきマーシャルの人々がEbeye島に押し込まれている、という見方ができるかもしれません。何れにしても、アメリカ軍事状況の一端が垣間見えるようです。

#02 Ebeyeでは土も貴重な輸入品

 さて、今回のEbeyeでは同僚のEbeye病院勤務JVの職場も見学させていただきました。栄養士である彼女から見れば、まだまだ改善点は多いようですが、そんな先入観もあって、予想以上にきれいで立派な病院で驚きました。そんな中で病院の庭に設置された菜園に注目しました(上掲写真参照)。NPO団体から派遣されたボランティアが菜園を立ち上げ、病院食にもっと野菜などを取り入れてもらおうという活動とのことです。その中で耕作土も肥料も当然種苗も全てMajuroからの輸入に頼っているという話には少々ひっかかりました。少なくとも、病院から出る廃棄食材などを元にCompostを作れば土作りの助けにはなるはず。

 前号のCDL立ち上げとともに、Compostも早急な立ち上げが必要と感じました。Ebeyeの担当者もそのことには気づいているようで、私のプレゼンテーションではCDLとともにCompostについても質問が集中していました。今後が楽しみですね。

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