JICA海外協力隊の世界日記

マーシャルのゴミから見える世界

その20:Compost試作、その後

前々回ではCompost(ゴミ堆肥)事業への思いを述べさせていただきました。今回はその後の進捗状況です。

 現在、試作ということで材料の混合比を変えた3水準のCompost試作品を仕込み中です。試作開始からほぼ1ヶ月が経過したところですが、現在順調に発酵中です。写真はその3種類のCompostの切り返し作業の様子です。

#01 現在の状況は?

 毎週1回水分量チェック、必要に応じて加水および切り返しを行なっています。各試作品の温度変化状況をグラフに示します。これによると、切り返し後は温度上昇が見られて、初期発酵が順調に進んでいると考えられます。当初、残っていたマグロの大きな骨もすぐ分解されました。

 ただ、混合開始直後に最高温度は98℃(No.3試料)にまで達しています。最初この結果を見たとき、華氏(°F)の読み間違いと思いましたが、華氏(98°F)を摂氏(37℃)に変換するとあまりに低過ぎ、間違いなさそうです。資料によると、超高熱細菌によって100℃前後の堆肥化温度を得ることは可能(「畜産農家のための堆肥生産サポートシステム」畜産環境技術研究所HPより)とあり、堆肥材料に含まれる病原菌の死滅に有効とのこと。その後は、通常発酵温度である60℃程度が維持されており、このまま週1回の水分量チェック、切り返し、温度チェックを継続することとします。

#02 今後の課題は?

 写真は現在、商品として売られているCompostです。一袋9$(容量約30L)で売られています。少なくとも、これと同額あるいはこれよりも低額にする必要があります。

 また、すでに売られている堆肥には含まれる有効成分の分析(含有量分析)の結果表示がされていません。今回の試作品は発酵完了後、この含有量分析を実施しようと考えています。含有量分析の実現にはまだまだハードルが多いのですが、これができると既存品との差別化ができると考えています。

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