JICA海外協力隊の世界日記

マーシャルのゴミから見える世界

その23:火事発生!そして、その経験を生かす

事後報告になりますが、昨年20193月に我が職場MAWC始まって以来の大火事を経験しています。そして、今回年末年始に再びボヤ(小規模火事)が発生しました。今回はこの2回の経験を通して得たものをご報告したいと思います。

 冒頭の写真は昨年の大火事の写真です。処分場全山に火が回り、大量の煙が発生しています。この影響で、空港も閉鎖されてしまいました。ちょうど、空港消防隊の消防車が到着した直後で、これ以降徐々に火勢は弱まってきましたが、それでも丸2昼夜消火作業は続きました。

#01 2019年3月8日 MAWC始まって以来の大火事発生!

 出火時は、平日の金曜日正午だったこともあり、私も含めて職員全員で消火活動に当たりました。出火時は小さな火が数分で手のつけられない勢いに。その後、地元の消防署、空港消防隊、警察、病院、公共事業省そして、近隣住民の方々など多くの人たちの協力による大規模な消火活動で隣接住居への延焼はなんとか抑えることができました。近隣の方々には煙による影響被害が大きかったのですが、消火活動に当たった人に一人のけが人もなかったのはまさに不幸中の幸いでした。出火原因はゴミを搬入した外部業者のタバコのポイ捨てと考えられます。

 出火時には備え付けの消火ポンプもなく、初期消火が十分でなかった反省から、大火事後は、消火用ポンプの常設、原因と推定される喫煙など火気厳禁の徹底等を行ってきました。

 写真は火事発生後、なんとかバケツリレーが立ち上がった時点の様子です。出火当初は職員バラバラにバケツを持っては走って消火しようとしていました。バケツリレーという文化がこの国にはないようです。これではいかんと、私も身振り手振りでバケツリレーの仕方を必死で示しながら、何とか組織立って消火活動が動き出しました。

02 20191228日、ボヤ発生するも、その後の対応は素晴らしい 

 前号では平和なお正月をご報告しましたが、その直前の年末1228日土曜日朝から処分場でボヤが発生。うかつにも私が休みの間の対応でしたが、現場職員が処分場からの発煙を発見、直ちに常設の消火ポンプを活用した消火活動と共に警察、消防に連絡。夕方には沈静化。ところが、経過観察中の日曜日夕方から再度煙が発生。現場職員、消防による消火活動によって翌月曜日朝には沈静化を確認。今回の出火原因は不明ですが、ガレキ堆積区域の深度深くにある木材などの火種が残っており、完全に消火することが困難だったようです。ここまでの一連の流れは報告書として、関係者へ月曜日午後には発信されました。写真は月曜日朝、ほぼ沈静化した現場の状況です。

 今回は前回の大火事の経験を生かして、初期消火、関係者への連絡、経過観察など一連の流れには格段の進歩があります。今回の対応は素晴らしいと素直な感想を所長代理に伝えました。

 それでも、その後も残った火種から小規模の煙が発生し、その度に処分場は閉鎖。完全沈静化までに約2週間。年末年始もあって、街中のゴミ箱はゴミで溢れかえり、苦情も殺到。改めて、いつも通りにゴミ処理ができることの大切さを実感しています。

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