JICA海外協力隊の世界日記

カワカミアヤのマラウイ来まっシマ!

理学療法イベント in Mzuzu!!

Monire!

世界日記をご覧いただきありがとうございます。

先日、任地でWorld Physiotherapy Day in Mzuzuというイベントを行いました!

今回はそれについて書いていきます!!

●World Physiotherapy Dayって?

World Physiotherapy Dayとは日本語で“世界理学療法の日”。

World Confederation for Physical Therapyが設定した日で、毎年9月8日にその年のテーマに合ったイベントが世界各国で行われます。

今年のテーマは”Chronic Pain”、慢性痛です。

マラウイでは今まで1都市のみ、例えば去年はブランタイアのみでの実施でしたが、マラウイ理学療法協会会長に「ムズズでもイベントやりたい!」とお話し、元同僚の協会副会長の後押しもあって今年はムズズ、リロングウェ、ブランタイアの3都市で開催されることとなりました。

●実際にやったこと、やるまでの道のり

実際にイベントをやったのは10月12日。

ムズズの中心地にあるショッピングセンターで、わたしの配属先のスタッフを中心に行いました。

計画していたものはこちらのアクティビティ↓

・血圧測定

・BMI測定

・ヘルストーク(理学療法とは?慢性痛とは?など)

・エアロビクス

です。

実は当初は他病院からもスタッフを募り、マーチングなども行うことを予定していましたが、予算が集まらず断念しました。

今年に入り諸事情で配属先を長期間空けてしまっていたのですが、その期間も同僚はスポンサーの確保のため予算やレター作り、送付など色々なことを行なってくれていました。

ですがレターの送付からイベントまでの期間が短すぎたこともあり、ムズズの企業からの支援は得られず、マラウイ理学療法士協会、そして配属先であるムズズ中央病院に支援いただきイベントを行うことが出来ました。

そこまでの過程でも時間がかかってしまったため、当初予定していた9月の日程には間に合わず、延期をして10月12日にやっと開催することが出来ました。

●いざ、当日!!

待ちに待った当日。

この日のためにヘルストークの原稿を書いたり、リーフレットやバナーを作成したり、同僚と役割分担し色々な準備を行いました。

その当日、まさかの朝から豪雨…。

「中止になるんじゃ?スタッフも来ないんじゃ?」と不安に思いましたが、始めた者勝ち!とカウンターパートがさっさと車に荷物を詰め込んでくれました。笑

ひたすら雨が止むことを祈り…

11時頃になりやっと太陽が顔を覗かせました。

それからはいよいよイベント開始。

計画していたアクティビティを行いました。

こちらが当日の写真です。

●イベントを通して何が出来た?

このイベントを通して出来たことは、

・肥満患者、高血圧者へ正常値や生活での注意点の指導

・高血圧でかつ治療されていない人のピックアップ

・腰痛の多くは非特異的なものであり、過度の安静は逆に慢性痛を引き起こすことを知ってもらうこと

でした。

血圧やBMIなど、“測って終わり”ではなくその先の指導、またその指導を通して、わたしがヘルスイベントをしたかった理由でもある、「病気=薬、病院で治してもらう」ではなく、「病気になる前に生活習慣を見直し進行するのを予防する、自分で生活のマネジメントをする」という大切さを少しは伝えられたかと思います。

また、当日驚いたこと…。

それは出席予定だったスタッフ全員が実際に来て、割り当てられた役割を全うしたこと!!

実は、カウンターパートと普段のミーティングやアクティビティの参加状況から、スタッフが欠ける前提で当日の動きを考えていたのです…。

大きな感謝とともに、どこかで同僚を「どうせ来ないだろう」と舐めていた自分を心から恥じました。

●イベントを通して自分が学んだこと

当日だけでなく、一連の準備なども含めて学んだことが沢山ありました。

一番勉強になったのは、彼らにとって「自分が楽しめるか?」がどれだけ大切かわかったこと。

日本で参加したことのあるイベントでは、対象者の有益になることを中心に考え、休日でも日当なしで自分の与えられた役割を全うするのが当たり前でした。

なので、わたしが最初に提案した内容は今回やった血圧・BMI測定、ヘルストークのみ。

ですが同僚が最初に提案した内容はサウンドを使ったマーチング(パレードのように)でした。

結局予算の関係でマーチングは出来ませんでしたが、同僚たちにとってはわたしがあまり重要視していなかった

・サウンド、DJ

・バナー、お揃いのTシャツ

・メディアへの露出

これらの優先度がとても高かったことがわかりました。

実際に当日に向けたこれらの手配は全て同僚たちが行い、わたしはカウンターパートと病院管理部とのやり取りやタスク整理のみを行なっていました。

続々と終わっていくタスク、当日のスタッフの動き、みんなが楽しそうにダンスする姿を見ると、「自分で決めて、自分が楽しむ」ことがどれだけ大切なのか実感しました。

そして、わたし自身もその日は今までの活動の中でやりたいことをやりながらも1番楽しいと感じた日でした。

これらの気づきはこれから同僚と活動していく上で忘れてはならないことだと思います。

来年のイベントの時期、わたしは既に日本にいます。

同僚たちが今後もイベントを継続していくことを祈りつつ、今回のイベントを通してイベントにも色々なやり方があることや教育は医療者の大切な仕事の一つであることなどを心の隙間に覚えておいてもらえたらなと思います。

それでは、ご覧いただきありがとうございました。

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