2019/08/22 Thu
活動 生活
こんな所で⁉︎使えたPTとしての能力


Monire!
世界日記をご覧いただきありがとうございます。
日本はお盆が過ぎ少しずつ涼しくなってきたでしょうか?
マラウイでは逆に寒い乾季のピークが過ぎ、徐々に気温は暖かくなってきています。
アフリカ=暑い
というイメージを持ちがちですが、6,7月は軽めのダウンジャケットが手放せないくらい寒かったです…。
旅に出る際は旅行先の気温をチェックするのを忘れずに!!
さて、今回の世界日記は「こんな所で⁉︎使えたPTとしての能力」というタイトルでお送りします。
先日、同期隊員に誘ってもらい村人とハンドクラフトに挑戦してきました!
冒頭のかわいいクマは同期隊員が支援して作っているチテンジテディベアです。
元々手先の作業が好きでよくピアスやシューズクリップ、髪留めなどを自作しているわたし。
今回はハンドクラフトを指導する同期の補助として参加させてもらいました!
作ったのはアフリカの伝統布・チテンジを使ったピアス。


上の写真のものが完成品です。
しかし、作業をしていく内に課題が明らかに…
このピアスは
・ハサミを使って布を切る
・布を揃えて縫う
その他細かな作業を必要としていましたが、村人の中にはハサミを使ったことがない人や細かい作業が苦手な人もいました。
解決策としては、その場で作り方を変更し、
・切った布を揃えなくて済むよう布は最後に切る
・布は縫わずに紐で結ぶ
などより簡単な方法を提示し実践してもらいました。
そんなやりとりがありふと気づいたこと…
「あれ、これ理学療法の時の思考過程と一緒かも?」
理学療法では、対象者が達成したい目標に向かって、
・目標達成のためには何が必要か
・それが動作(例:靴下を履く)だった場合、細かく分けてどんな要素を含んでいるか
(例:体を屈める、足に手を伸ばす)
・対象者が現状では何が出来るか、出来ないか
(例:手は動くが体を屈めることが出来ず足に届かない)
・またそれを違う動作で代償することは出来るか
(例:体は屈められないが、座った状態で足を手元まで上げることが出来る)
ということを考えます。
今回、村人とピアス作りをしている時も自分がこの思考過程をたどっていることに気がつきました。
・このピアスの完成のためにはどんな動作要素があるか?
・村人が得意な動作・苦手な動作は何か?
・苦手な動作をより簡単でシンプルなもので代償することは出来るか?


(出来上がったピアスを付けている村人の写真)
今まで、理学療法の中では歩く・トイレをする・畑を耕すなど生活に必要な動作について考えることが多々ありました。
また、対象者の多くは手足の一部が思うように動かないなど障害を持っている人でした。
この機会を通して思ったこと。
人それぞれ得意なことや苦手なことがあるのは理学療法に来る人に限らず全ての人に当てはまることで、そしてその個人を評価出来るのは理学療法士として自分が持つ強みかもしれない!ということ。
「なんで下手くそなの!?」「とにかく出来るまでやろう!」と根性論で押し通すのではなく、その人が「これなら続けられるし楽しい」と感じるようなその人に合うものを教えられるかもしれないと思いました。
特にマラウイは日本とは生活習慣が違うため、得意な動作も違います。
(例として、マラウイ人はハサミを使うのは苦手な人が多いですが、柄のない小さなナイフでは色んな物が切れます。)
“理学療法士”というと病院のイメージが自分自身強かったですが、“理学療法士としての強みがある自分”ならもっと色んな所で出来ることがあるかもしれないな、と思えた機会でした!!
これからも趣味である小物作りは続けていこうと思います。
それでは世界日記をご覧いただきありがとうございました!!
Tionanenge!(トゥンブカ語でさようなら)
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