JICA海外協力隊の世界日記

ラオスを縫う

真っ青な人々

今回はわたしの配属先について紹介します。

「ラオス青年同盟」はラオス人民革命党の下部組織で、健全な青少年の育成を目的として15〜45歳までの青年(と壮年)がメンバーとなっています。

簡単にいうと党の思想を若者に普及させるために、青少年育成に関して色々手広くやっている組織、といったところでしょうか。

配属先は本部の事務所にあり、わたしは職業開発センターという部署の裁縫コースで活動しています。

本部は広い敷地の中に中庭を囲むようにして何棟もの建物があり、部署や授業ごとにそれぞれの建物を使用しています。

メディア部門が運営するラジオ局なんてものも同じ敷地内にあります。

本部での職業訓練は若年者支援のために行われており、裁縫コースでは4ヶ月間でスカートや伝統衣装のシン(巻きスカート)とスア(ブラウス)の仕立てを学ぶことができます。

裁縫以外には美容コースもあり、教室を訪ねれば学生の練習台として、街中よりも低価格で洗髪や散髪をしてもらえます。

裁縫と美容の授業は日中に行われ、夕方からは学校帰りや仕事終わりの小中高生から20代までが参加する塾のような形式の英語コースもあります。

他の支部ではバイク修理や溶接、キノコの乾燥、カエルや魚の養殖なんかも学ぶことができ、寮付きで住居と生活を保証しながら学べる生活困窮者に対する職業訓練も行われています。

職員たちは普段、男性ならシャツとスラックス、女性ならブラウスとシンといった装いです。

しかし、月曜日と金曜日は少し様子が違い、青年同盟で働く人・学ぶ人、メンバーになっている人たちは真っ青なシャツを着用します。

袖には青年同盟のロゴマークが刺繍されていて、一目で関係者であることがわかります。

高校生などは普段の制服が白シャツだったとしても、月曜日と金曜日には青年同盟のメンバーだけ真っ青なシャツなのです。

青年同盟の職員たちは曜日に関わらず、大きな会議がある時もこの真っ青なシャツで出席します。

月曜日、金曜日、会議以外の日に着用できる真っ青なポロシャツというのも存在しています。

ちなみに、私の配属先である本部には制服を売っている売店があり、そこで真っ青なシャツを手に入れることができます。

決まった日に国中の人々がお揃いの服を着ているってなんだか不思議な現象です。

   

それではまた次回。

ぽっぷ かん まい(またね)

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