JICA海外協力隊の世界日記

手のひらのパナマ野生蘭

小さい蘭、みいつけた

こんにちは。あゆみです。
今回は、パナマのミニチュア野生蘭を紹介します。

パナマでは、雨期が始まりました。

今年は例年よりも、季節の移り変わりが早いようです。これから12月まで、毎日雨かと思うと、洗濯物が乾かないな、へんな虫が増えるな、と少し憂鬱な気分になってしまいます。

けれども、雨期のAPROVACAでは、小さな蘭たち“ Orquídeas Miniaturas ”が、少しづつ顔を出し始めています。

Masdevallia chontalensis は、山岳地帯に生息する、全長3cmほどの小さな蘭です。

ランは水分や養分を蓄えるため、バルブという茎が大きくふくらんでいる部位を持っていることが多いのですが、Masdevallia chontalensisはバルブを持っていません。その代わり、葉が分厚く、水分などを貯蓄することができます。黄色いおひげがチャームポイントの、宇宙人のような変わった蘭ですね。

Stelis superbiensは、ピンク色の花をまとった、ひょろりと長い茎が特徴的です。

ひとつひとつの花は小粒ほどの大きさですが、茎いっぱいに花をつけるので、ミニチュア野生蘭の中でも、一際目を引く存在です。

ブログのタイトル、「手のひらのパナマ野生蘭」のように、わたしたちの保護している蘭は、小指ほど小さい花ばかりです。しかし、どんなに小さくとも、ちゃんと雨期になれば、2mmにも満たない花をくる年も、くる年もしっかりと咲かせてくれます。

APROVACAで働くおばあちゃん達は、「昔、エルバジェはもっと寒かった。」と口をそろえて言います。南国のラテンアメリカでさえも、地球温暖化だといわれていますが、パナマのミニチュア蘭たちは、自然の流れに逆らうことなく、置かれた場所でしっかり咲き誇っています。
きっと、騒ぎたてているわたしたちなんかよりも、地球に何が起こっているかわかっているはず。絶滅危惧種といわれている蘭でさえも、その生命力はたくましいです。

5月からは、長靴出勤になりそうです。


Ayu

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